私たちは東証・名証上場の 株式会社東名 のグループ会社です
電気自動車が普及するのと同時に話題にあがるようになったのがV2Hです。
一度くらいは名前を見たこともあると思います。
しかし、V2Hについては普及し始めたばかりということもあり、実はよく分かっていない方も案外多いのではないでしょうか。
そこで今回はV2Hとはどのような機器なのかを解説していきます。
また、V2Hのメリット・デメリットや価格についても検討にあたって重要です。
ですので、V2Hとはどんなメリット・デメリットがあり、どの程度の価格なのかも併せて解説します。
この記事は、読んでいただいた方がV2Hについて網羅的に理解していただけることを目的とした内容となっていますので、ぜひご活用ください。
この記事で解説していること
V2Hとは電気自動車の中に蓄えられた電気を自宅でも使えるようにするシステムです。
通常、電気自動車に蓄えられた電気は取り出すことができませんが、V2Hを使用することで電気自動車から取り出すことができます。
電気代の削減はもちろんのこと、停電時にも電気自動車を非常用電源として活用できます。
また、もちろん電気自動車から電気を取り出すだけでなく、通常のEV用充電器と同じように電気自動車の充電をすることも可能です。
さらに、太陽光発電と連系することで発電した電気で電気自動車を充電することができます。
電気自動車をフル充電するだけに電気を購入するとかなり金額になりますが、太陽光発電で発電した電気であれば、無料でフル充電可能です。
以上のように、V2Hとは日本の抱えているエネルギーを解決するのに適したシステムと言えるでしょう。
V2Hを導入するにあたり、気になるのは「どんなメリットがあるのか」ではないでしょうか。
ここではV2Hを導入するメリットをご紹介します。
V2Hを使って電気自動車を充電する場合、普通充電器と比べて最大で約2倍の速度で充電することが可能です。
なので、夜間に帰宅して充電を始めたとしても翌朝には満充電にすることもできます。
例えば、40kWhの日産リーフのバッテリー残量警告灯の点灯状態から満充電までの所要時間は最短でたったの8時間です。
これなら翌朝8時に出発する場合でも0時までに充電しておけばいいので、充電量が足りないと慌てることもなさそうですね。
V2Hで自宅と電気自動車を繋ぐことで電気自動車を大容量の蓄電池として使用できます。
これにより、電気代の削減に加えて、停電時にも電気を使えるようになります。
10kWh程度の蓄電池でも設置費用として100万円以上必要です。
電気自動車であれば購入費用こそ数百万円必要ですが、移動手段としても蓄電池としても活用できます。
参考までに、40kWhの蓄電容量を備える日産リーフのベーシックグレードは税込み3,709,200円から。
V2Hと電気自動車の両方で補助金を活用すれば、さらにお得に導入が可能です。
V2H補助金について詳しくはこちらからご確認ください。
参考:日産公式サイト「電気自動車、日産リーフ 価格・グレード」
ある程度、電気自動車が普及してくると今以上に充電の順番待ちが発生することが予想されます。
お出かけ前やご帰宅前に充電の順番待ちをするのは気が滅入ってしまいますよね?
V2Hを設置することで混雑して順番待ちしなければいけない公共の充電ステーションで充電しなくても、自宅で充電できるようになります。
そのため、充電の待ち時間ゼロで電気自動車を充電することが可能です。
V2Hがあれば電気自動車の電気を自宅で使用できるようになります。
これにより、電力会社から購入電力量を削減し、電気代を安くすることが可能です。
また、太陽光発電と連系することで発電した電気で充電できます。
V2Hと太陽光発電、電気自動車を組み合わせれば、下記にようになるべく電力会社から電気を購入せずに生活することも可能です。
電力会社では電気が途切れないように需要電力量を予想して常に電気を発電し続けています。
今後、電気自動車が普及してくると問題なのが需要電力量の増加です。
多くの電気自動車が公共の充電ステーションばかりを使用したり、太陽光発電の自家発電を活用せずにいると、需要電力量は大幅に増加してしまうでしょう。
そのため、前述のようになるべく電力会社から電気を買わない生活ができるV2Hと太陽光発電、電気自動車の組み合わせは、日本だけでなく世界単位で取り組んでいる「持続可能な社会」の形成に大きく貢献できるはずです。
V2Hには多くのメリットもある一方、デメリットもいくつかあります。
どのようなデメリットがあるのかを確認し、しっかり理解した上で導入するのが一番です。
ここではV2Hのデメリットを解説するのでぜひ参考にしてください。
V2Hの導入には安価な機種であっても100万円近くの費用が必要です。
もし、V2Hの持つメリットに魅力を感じず、100万円単位の費用をかける必要がないと判断したのであれば、従来のEV用充電器を設置されることをおすすめします。
安価なEV用充電コンセントであれば、5万円前後で設置することも可能です。
V2Hを設置する際には、V2H本体の大きさに加えて、メンテナンススペースを確保する必要があります。
V2H本体の寸法にメンテナンススペースを加えた、設置するのに必要な最低限のスペースは下記のようになります。
このメンテナンススペースを「少し広いな」と感じる方は多いのではないでしょうか。
設置場所の第一候補として、実際に電気自動車を停める駐車場を考えられる方がほとんどですが、中にはスペースを確保できず、玄関横などに設置されることもあります。
電気自動車の車種や使用方法によっては、V2Hを使用してご自宅への給電回数が増えることで同じように充電回数も増える可能性があります。
多くの電気自動車に採用されているリチウムイオンバッテリーは充放電を繰り返すことで最大蓄電量が徐々に少なくなっていくのが特徴です。
そのため、V2Hの使用で充放電回数が増えれば、その分だけ電気自動車のバッテリーを消耗することに繋がります。
とはいえ、多くの電気自動車でバッテリー容量について8年または160,000kmで66%以上(70%以上の場合も)を保証しているのでV2Hによるバッテリーの劣化はほとんど気にしなくても問題ありません。
※メーカーや車種によって保証内容は異なります。
参考:三菱自動車公式サイト「EV/PHEVの駆動用バッテリーの保証」
参考:スバル公式サイト「新型ソルテラ | 走行性能:充電・航続距離」
現在、国産・輸入車問わず多くのメーカーから電気自動車が販売されています。
しかし、その全てがV2Hに対応しているわけではありません。
ここではV2Hの対応車種について解説します。
まず、2022年11月時点でのV2H対応の電気自動車を以下のリストでご確認ください。
輸入車のV2H対応車種についてです。
輸入車は電気自動車の数こそ多いですが、まだほとんどV2Hに対応していません。
理由としてよく言われるのが、自然災害の頻度です。
海外では自然災害による停電被害が比較的少ないため、電気自動車の電気を非常時に自宅で使う場面がほとんどありません。
そのため、輸入車にはV2Hに対応する必要があまり無いと言われています。
ですが、海外でも電気代が高騰しているなどの背景もありV2Hシステムへの対応を望む声も少なくありません。
なので、今後は輸入車にもV2H対応車種が増えていくことが予想できます。
2022年11月現在のV2Hに対応している輸入車は以下の車種です。
国産メーカーの電気自動車のほとんどがV2Hに対応しています。
しかし、中にはレクサスのようにBEVやPHEVであったとしても、一部の車種がV2Hに対応していないこともあります。
ですので、V2Hや電気自動車を購入する前に対応車種かどうかをしっかり確認しておきましょう。
最新のV2H対応車種はこちらの記事でより詳しく紹介しています。
V2Hを導入するにあたり、設置場所やそもそも設置できない場所を確認しておくことも重要です。
ここではV2Hの設置できない場所をお伝えします。
V2Hを設置できない場所は全部で4つあります。
具体的にはメーカーや機種によっても細かく異なりますので検討中の機種があればぜひご相談ください。
海から距離が近い場所や直接潮風が当たるような場所は重塩害地域に区分され、V2Hを設置できません。
また、メーカーによっては重塩害地域よりも海からの距離が離れてる塩害地域であったとしても設置できないこともあります。
V2Hは設置したあとにメンテナンスをするスペースが必要です。
そのため、メンテナンススペースを設けられない狭い場所には設置できません。
ほとんどの場合、V2Hは自宅の分電盤と接続されます。
なので、V2Hと分電盤を接続するケーブル以上に離れた場所には設置できません。
とはいえ、接続用のケーブルは50mなど通常であれば十分な長さが用意されているのでさほど気にしなくてもよいでしょう。
電気自動車とV2Hを接続する給電ケーブルは3~7mほどです。
ですので、あまり電気自動車とV2Hを離して設置することはできません。
電気自動車を2台所有する場合は、設置場所をしっかり計画しないと1台は問題なくても、もう1台に給電ケーブルが届かないなど不便に感じることもあるでしょう。
上記のような設置できない場所以外であれば、V2Hは自由に設置して問題ありません。
前述したように2台以上の電気自動車を所有する場合は、販売店や設置業者としっかり打ち合わせして使い勝手のよい場所に設置するようにしましょう。
使い勝手のよい場所に設置するために、各電気自動車の給電口位置を確認しておくことをおすすめします。
給電口位置は大きく分けて以下の3パターンです。
例外的に三菱自動車のi-MiEVのみ助手席側後方に給電口があります。
今後は助手席側前方と運転席側後方に給電口を配した電気自動車が増えていくことが予想されます。
また、こちらの記事でV2Hのおすすめ設置場所などを詳しく解説しています。
ぜひ一読ください。
V2Hの導入にあたり、太陽光発電や蓄電池と同様、国や自治体による補助金制度が用意されています。
数十万単位の補助金を受け取れるので、これからV2Hを導入される場合は、ぜひ活用しましょう。
しかし、予算には限りがあるので早めの申請がおすすめです。
エコ電気サービスでは複雑な補助金申請を代行していますのでお気軽にご相談ください。
V2Hの補助金情報はこちらからご確認ください。
V2Hの設置費用はメーカーや機種によって大きく異なります。
家庭用V2Hで最も普及しているニチコン製V2Hの定価は下記のようになります。
スタンダードモデル | プレミアムモデル | プレミアムPlusモデル | ||||||
型番 | VCG-663CN3 | VCG-663CN7 | VCG-666CN7 | VCG-666CN7(沖縄・離島向け) | VCG-666CN7K-1WH30 | VCG-666CN7K-1WH50 | VCG-666CN7K-1LH30 | VCG-666CN7K-1LH50 |
定価(税抜) | 498,000 | 548,000 | 798,000(Wi-Fi仕様) | 808,000(Wi-Fi仕様) | 1,707,000 | 1,723,500 | 1,710,000 | 1,726,500 |
801,000(LAN仕様) | 811,000(LAN仕様) |
V2Hの適正価格は機種や工事内容によって異なりますが、定価+20~50万円以内です。
以下に各モデルの適正価格をまとめます。
上記の設置費用から大幅に安かったり高かったりする金額を提示された場合は、相見積もりをおすすめします。
例えば、
上記のような提案をする会社は悪徳業者の可能性もあるので注意が必要です。
今回はV2Hについて網羅的に紹介しました。
詳しい解説は別の記事に譲った部分もありましたが、この記事だけでV2Hについてかなりの知識を得ることができたのではないでしょうか。
V2Hは充電待ちの時間を削減できるなど、たくさんのメリットがあるので多くの電気自動車ユーザーが導入しています。
しかし、まだ普及し始めたばかりの商品ですので、適正価格と大きく異なる金額で設置してしまっている方が多くいるのも事実です。
また、設置場所についても業者の知識不足により、設置したあとから不便に感じる事例も多くあります。
そのため、エコ電気サービスでは少しでも多くのお客様に喜んでいただけるよう、使い勝手の良い設置場所を選定し、適正価格にてV2Hを設置させていただくことをお約束しています。
現在、V2Hについてご興味をお持ちの方もぜひお気軽にご相談ください。
あなたのご自宅に最適な場所に適正価格でV2Hをご提案させていただきます。