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『家庭用蓄電池、5つの失敗事例と対策』後悔も失敗もしない蓄電池の選び方を徹底解説します

蓄電池の失敗事例5選から『絶対に後悔も失敗もしない機種選び』を伝授!

蓄電池を設置すると電気代が安くなったり、停電時にも蓄電池に貯めておいた電気を使用できる等、様々なメリットがあります。
しかし、導入するご家庭の状況のよっては「蓄電池の導入は失敗だった」と感じていたり、「もう少しよく考えて導入すればよかった」と後悔している場合もあります。

実際に蓄電池を導入した知人から失敗だったと言う声を聞いて導入を迷っている方もいるのではないでしょうか。
なぜ失敗したのかが分からなければ対策もできないので迷ってしまうのは仕方ありません。

今回は実際に起こり得る蓄電池の失敗例も交えて、「絶対に失敗も後悔もしない蓄電池の機種選び」を伝授します。
どのような失敗があるのかが分かれば、その対策もでき、同じ失敗は起きないはずです。

この記事では以下のような蓄電池の失敗例から、その原因と対策をお伝えしています。

後悔も失敗もしない蓄電池の選び方を知っていただき、ぜひ蓄電池選びに活かしてしてください。

この記事のタップできる目次

蓄電池とは

蓄電池とは

蓄電池とは電力会社から購入した電気や太陽光発電で発電した電気を充電し、貯めておくことができる設備です。

蓄電池に貯めた電気は昼間や夜間、停電時など必要な時に放電して使用できます。

特に太陽光発電やエコキュートと相性がよく、太陽光発電で発電した電気を貯めて夜間に使用したり、深夜の割安になった電気を貯めておいて、逆に電気代が割高になった昼間に使用するなどして活用可能です。

近年では太陽光発電の余剰電力買取制度(FIT)の期間が満了し売電単価が安くなることに加え、電気代の高騰も手伝って自家発電・自家消費に切り替えるために蓄電池を導入するご家庭が急増しています。

また、大容量の蓄電池であれば1日分以上の電気を貯められることから台風などの自然災害に伴う停電時の非常用電源としても人気です。

一部のハウスメーカーでは新築時に太陽光発電と一緒に蓄電池も設置できるところもあり、今後ますます導入されるご家庭は増えていくでしょう。

蓄電池について、こちらの記事で詳しく解説しています。

蓄電池を導入するメリット・デメリット

蓄電池のメリット

蓄電池を導入するメリットには以下の4つがあります。

蓄電池のメリットについては、こちらの記事もご覧ください。

蓄電池を導入するデメリット

蓄電池を導入するデメリットには以下の3つがあります。

蓄電池のデメリットはこちらの記事でも詳しく解説しています。

蓄電池の適正価格

蓄電池の導入を考えているのなら必ず知っておきたいのが適正価格です。

この適正価格を把握していないと悪徳業者に騙されてしまうこともあります。

蓄電容量1kWhあたり約15万円前後~20万円が適正価格

蓄電池の適正価格は容量1kWhあたり約15万前後~20万円です。

1kWhあたり20万円以上の高額な見積もりや、反対に10万円などの格安の見積もりを出してくる業者はお断りしましょう。

格安の業者もお断りするのは工事の質が悪い可能性が高いからです。

安物買いの銭失いにならないよう、気をつけましょう。

蓄電池の適正価格についてこちらの記事でより詳しい解説を行っています。

失敗例1:適正価格・相場価格からかけ離れた金額で契約してしまった

【蓄電池の失敗1】適正価格・相場価格からかけ離れた金額で契約してしまった

蓄電池に限らず失敗例の定番なのが他の販売店に比べて高い金額で契約してしまったというお話です。
これは蓄電池の適正価格・相場価格を知らなかったところを悪質な販売店に付け込まれた事が原因です。
騙されない為には、しっかりと蓄電池の適正価格・相場価格を知る事が重要です。

全く同じ蓄電池が50万円以上の価格差で提示されている

全く同じ蓄電池であっても販売店によって見積もり金額は大きく異なります。
例えば、弊社で180万円台でお見積もりしている蓄電池も別の販売店では230万円以上もする事例がありました。

このように販売店によっては大きく相場から離れた金額でお見積もりを提示している場合があります。

価格で失敗しない為に適正価格・相場価格を知る

蓄電池の価格で失敗しない為に適正価格・相場価格を知る

まずは蓄電池の適正価格・相場価格を知る事から始めましょう。
蓄電池の適正価格・相場価格はこちらから確認できます。

また、信頼できそうな業者を2~3社ピックアップし、それぞれに見積もりを依頼する事も重要です。

POINT見積もり金額が安くてもあなたが信頼できない設置業者には頼まないようにしましょう。

弊社へのお見積もりの依頼はこちらからできます。

失敗例2:ハイブリッド型蓄電池を設置したら太陽光発電の発電量が下がった

【蓄電池の失敗2】ハイブリッド型蓄電池を設置したら太陽光発電の発電量が下がった

ハイブリッド蓄電池を設置すると、パワーコンディショナ(以下パワコン)が新しいものに変わります。新たに設置されたパワコンには、10~15年の長期保証もあり、それ自体は施主様にとっても非常に良いことなのです。

ところが、そこに思わぬ落とし穴がありました……

【トラブル】発電するはずの時間に発電していない!?

ハイブリッド型蓄電池を設置し、既存のパワコンを新たにハイブリットパワーコンディショナに取り換えたお客様から、 突然以下のクレームを頂戴しました。

「蓄電池を設置する前は夏場の朝8時から発電開始していたのに、蓄電池の工事をしてから9時になっても発電していない。」

太陽光発電設備の設置から10年が経ち、”FIT切れ”のため蓄電池の導入を決めたお客様でした。10年もの間太陽光発電を観察してきたお客様の目に間違いはないと、すぐに機器を調査。すると、蓄電池を導入したタイミングで発生したことですが、原因は蓄電池でないと分かりました。では何が問題だったのかと言うと……

取り換える前と後のパワコンで『最小入力運転電圧』が大きく変わってしまったことに原因がありました。

『入力運転電圧』という落とし穴

パワコンには、『入力運転電圧』というものが備わっています。

カタログの機器仕様欄にも記載はされているのですが、下の画像のようにとても小さな文字で書かれています。お客様だけでなく、販売会社の営業マンや工事関係者でも見落としてしまいがちな数値です。

こちらはPanasonic「パワーステーションS LJPB21A/LJPB22A」の仕様表です。小さくて見えづらいですが、『入力運転電圧範囲』の項目に”70~440V”と記載されていますね。

Panasonic「パワーステーションS LJPB21A/LJPB22A」の仕様表 『入力運転電圧範囲』の項目に"70~440V"と記載されている

では、この『入力運転電圧』が太陽光の発電量とどのように関わってくるのでしょうか?

『入力運転電圧』はなぜ重要?

『入力運転電圧』の下限値は、パワコンが起動・発電することのできる最小電圧を示しています。また、電圧は夜明けとともに太陽光パネルに日が当たることで徐々に高くなっていきます。この電圧が『最小入力運転電圧』まで達することで、発電が開始するのです。

日照が足りていない場合、電圧は起動に最低限必要な数値に届かず、パワコンは運転してくれません。言い換えれば、この『入力運転電圧』の下限値が低ければ低いほど、少ない日照でも発電するということになります。

話が見えてきたのではないでしょうか。そう、今回お客様のお家に設置したパワコンは、以前使用していたパワコンよりも『最小入力運転電圧』が高いものだったのです。

古いパワコンの最小入力運転電圧:35V
新しいパワコンの最小入力運転電圧:70V

『最小入力運転電圧(=パワコンが起動し発電可能となる電圧)』に2倍もの差があれば、朝方の発電量に違和感を覚えることは必然と言えるでしょう。

POINT『最小入力運転電圧』の値が小さいパワコン程、より少ない日照量でも発電できる

似た事例としてパワコンの『入力回路数』の違いもあります

似た事例としてパワコンの『入力回路数』の違いもあります

『最小入力運転電圧』の違いとよく似た失敗例として、『入力回路数』の違いもあります。
これもパワコンが交換されるハイブリッド型蓄電池で起こる可能性のある失敗例です。

太陽光発電はパネル1枚ずつパワコンに繋がっている訳ではありません。複数のパネルで一つの電気回路を形成し、パワコンに接続しています。

パワコンの『入力回路数』とはその電気回路を接続できる上限を表す項目です。

例えば全部で20枚の太陽光パネルを設置する時に、5枚ずつで回路を形成したとすると回路の数は4回路となります。
この時、パワコンの『入力回路数』が3回路しか無い物に交換すると、回路を1つ接続する事ができず、発電量が蓄電池を設置する前に比べてパネル5枚分も落ちてしまうのです。

知識の無い設置業者や悪質な設置業者は蓄電池設置時にこの『入力回路数』が不足しているパワコンを設置してしますケースがあります。
なぜ、悪質な設置業者が『入力回路数』の足りないパワコンをそのまま設置するのかと言うと、単純に費用が多くかかってしまうからですね。

『入力回路数』はパワコンごとに決まっているので、不足している分を補うにはパワコン自体をより性能の良い機種に変更するか、屋根の上まで登って回路自体を作り直す必要があります。
なるべく経費を抑えて利益を出したい悪質業者は発電量が下がる事をお客様に黙って、そのまま設置してしまうのです。

『最小入力運転電圧』・『入力回路数』で失敗しない為には

『最小入力運転電圧』・『入力回路数』で失敗しない為には

『最小入力運転電圧』・『入力回路数』で失敗しない為には蓄電池だけでは無く、パワコンの仕様もしっかりと確認する事が重要です。
パワコンの仕様はカタログやメーカーHPにて確認できます。

また、『最小入力運転電圧』・『入力回路数』といった名称はメーカーによって異なる場合もあります。例えば『最小入力運転電圧』→『起動電圧範囲』や、『入力回路数』→『ストリング数』などのように表記しているメーカーもあるので注意してください。

POINT蓄電池だけでなく、パワコンの仕様もしっかり確認しましょう

日照が少なくても発電するパワコンはどれ?

結論から申し上げますと……田淵電機のEIBS7に採用されている、同じく田淵電機製のパワーコンディショナが非常におすすめです!

こちらの最小入力運転電圧はなんと30V。日照の少ない朝方や枚数の少ない屋根面、曇りの日といった、やや電圧の上昇に不安がある環境でも、しっかりとパワコンが起動して発電できる状態になります。

また、主要なハイブリッド型蓄電池メーカーにおけるパワコンの最小入力運転電圧を一覧にしてみました。

日照が少なくても発電するパワコンはどれ?

田淵電機のEIBS7に採用されている上記3種のパワコンが、”最小入力運転電圧:30V”と、発電に最低限必要な電圧において最もメリットが高いのです。シャープのパワコンも35Vと、かなり低い数値で設定されていますね。一方最もメリットが低いものがパナソニックのパワーステーションSで、最小入力運転電圧は70Vでした。

失敗例3:蓄電池を設置しても電気代が安くならない

【蓄電池の失敗3】蓄電池を設置しても電気代が安くならない

蓄電池の活用方法の1つに安い深夜電力を貯めておき、昼間や夕方など電気料金が高い時間帯に使用するという使い方があります。
こうする事で毎月の電気代を安くする事が可能です。

しかし、いざ蓄電池を導入してみてもほとんど電気代が変わらないご家庭があります。
この場合、電力会社と契約している電力プランが合っていない可能性があります。

深夜電力が割安なプランに加入できているか確認する

割安な深夜電力を使用する為には各電力会社が用意している専用のプランに加入する必要があります。このプランは多くの場合、エコキュート等の電気式給湯器を導入しているご家庭が対象となっています。

既にエコキュートなどを導入しており割安な深夜電力を使用している場合は、電気代が安くならないのは次の【蓄電池の失敗4】が原因かもしれません。

ガス給湯器をご利用のご家庭では新たにエコキュートを導入するか、ガス給湯器のまま深夜電力が安いプランに加入できる電力会社に変更しましょう。

ガス給湯器を利用しているご家庭はエコキュートに変更するのもおすすめ

ガス給湯器を利用しているご家庭はエコキュートに変更するのもおすすめ

蓄電池とエコキュート、太陽光発電はそれぞれ相性が良い設備です。太陽光発電と蓄電池で電気代が安くなり、エコキュートによってガス代が大幅に安くなります。
特にガスファンヒーター等を使用していなければ、エコキュートとIHクッキングヒーターを導入するとオール電化住宅となり、ガス代は必要なくなります。

毎月のガス代が4000~5000円と安いご家庭でなければ、蓄電池と一緒にエコキュートを導入するのをおすすめします。

詳しくは太陽光発電とオール電化について解説しているこちらの記事でご確認ください。

失敗例4:蓄電池の蓄電容量が家の電気使用量に見合っていない

【蓄電池の失敗4】蓄電池の蓄電容量が家の電気使用量に見合っていない

失敗3の『蓄電池を設置しても電気代が安くならない』には他の原因がある場合もあります。こちらも重要なので項目を分けて説明します。

せっかく蓄電池を導入したのに電気代が安くならない原因は、ご家庭の電気使用量に比べて蓄電池の蓄電容量が少な過ぎる事です。

電気使用量に応じた蓄電池を選ぶ

ご家庭の電気使用量に則した蓄電容量を持つ蓄電池でなければ、十分なメリットを感じる事はできません。
例えば毎日12kWhの電気を使用するご家庭に経済メリットを期待して4kWhの蓄電池を導入しても、メリットを感じる事は難しいでしょう。

蓄電池の蓄電容量には大きく分けて3種類あります。

蓄電池で電気代を削減するのであれば、ご家庭の電気使用量と同じか少し多いくらいの蓄電池が必要です。

ご家庭に合った蓄電容量の選び方はこちらで詳しくお伝えしています。

失敗例:5希望通りの場所に設置されなかった

【蓄電池の失敗5】希望通りの場所に設置されなかった

蓄電池の失敗の1つに、施主様の設置希望場所に蓄電池を設置できなかったというケースがあります。
仕方のない場合もありますが、事前の準備で避けられるご家庭もありますのでしっかり対策しておきましょう。

なぜ希望通りの場所へ設置できない事があるのか

多くの蓄電池はエアコンの室外機程度の大きさがあります。その蓄電池を道路から見えるような場所に設置するのは家の美観を損なう可能性があり、多くの人は避けたいことでしょう。

しかし、蓄電池の設置場所には様々な条件があります。前面や側面の隔離距離などがメーカーによって定められており、設置条件に則さない場所への設置には保証が降りません。

その為、設置される蓄電池や家の状況によって、施主様の設置希望場所通りに設置できないケースが出てくるのです。

どうすれば設置希望場所に設置できるのか

結論から言うと、設置できない場所には設置できません。
こればかりは蓄電池メーカーの基準があるので販売・設置業者ではどうしようもありません。

どうしても設置したい場所がある場合は、蓄電池自体を変更するなど根本的な部分を解決する必要があります。
同じメーカーであっても機種によって本体の大きさには違いがあるので、別の機種であれば希望通りに設置できるかもしれません。
その場合、変更した蓄電池の仕様がご家庭に合っているのかは確認しておきましょう。

後悔しない為には蓄電池の設置希望場所を複数考えておく

後悔しない為には蓄電池の設置希望場所を複数考えておく

蓄電池の設置場所で後悔しない為には、複数の設置希望場所を考えておく事が重要です。
蓄電池には設置工事が必要となります。家電や家具とは違い、一度設置すると気軽には動かす事ができません。
ご自身が決めた場所に設置する事が大切です。

希望場所が1つだけだとそこが設置できなかった場合、設置業者が選定した場所に設置する事がほとんどとなります。
しかし、自分ではなく他人が決めた事には後々不満が出やすいものです。
その為、最初の希望場所に設置できなかった時に備えて蓄電池の設置希望場所は3箇所ほど考えておきましょう。

POINT蓄電池の設置希望場所を3箇所ほど考えておけば後悔しにくい

まとめ:しっかりと対策すれば蓄電池で失敗する事はありません

いかがでしたでしょうか。
今回は5つの蓄電池失敗例からその原因と対策をお伝えしました。
下記にもまとめて記載しておきます。

先にも述べたように、知識や経験の少ない販売会社で施工すると思わぬトラブルに見舞われることもあるため、販売会社選びは慎重に行う必要があります。

『蓄電池駆け込み寺』では熟練の営業スタッフや工事職人が、入力運転電圧やご家庭に合った蓄電池についてしっかり学んでおります。皆様が蓄電池を設置した事を後悔する事のないよう、確かな蓄電池を選定をさせていただきます。

せっかくの工事を終えたあとに、「蓄電池選びに失敗した」「業者とトラブルになって後悔した」そんな思いをしないために……蓄電池の導入を検討する際には、この失敗例を是非お役立てください。よい発電ライフを!

 

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