一口に蓄電池と言ってもハイブリッドだったり蓄電容量の違いだったり、たくさんあって迷ってしまいますよね。
気軽に買い直せる商品ではないですし、誰しも失敗はしたくありません。
そこで今回は、蓄電池の容量別に選び方を解説していきます。
この記事をお読みになれば、ご自身でもどの蓄電容量が最適なのか簡単に確認することができます。
是非、蓄電池選びの参考にしてみてください。
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蓄電池の容量が多ければその分だけ蓄電池へ深夜の安い電気や太陽光発電で作った電気を貯めておくことができます。
貯めておいた電気を日中の電気料金が高い時間帯に使用したり、太陽光発電が発電しなくなった夕方以降に使用することで電気代の削減に繋げることができます。
また、停電が発生した時には蓄電池内の電気を使用することができます。
蓄電池の容量は各ご家庭の電気代や太陽光発電の発電量、停電時にどの程度の電力が必要かによって異なってきます。
ここでは蓄電池の容量ごとに、停電時にどの程度電気を使用できるか確認していきます。
前提条件は下記の通りです。
・停電時、蓄電池は満タン状態とする
・蓄電容量1~5kwhまでの蓄電池は特定負荷型とする
・特定負荷回路は冷蔵庫のみとする
・蓄電容量5kwh以上の蓄電池は全負荷型とする
使用する家電とその消費電力量は下記に通りとする。
・冷蔵庫 消費電力50w
・テレビ 消費電力400w
・扇風機 消費電力20w
・LED照明×2 消費電力30w
まずは家庭用としては小型の部類にあたる、1~5kwhの蓄電池の場合です。
この容量帯の蓄電池はほとんどが特定負荷型となります。
もし全負荷対応があったとしても蓄電容量が少ないので、すぐ残量が無くなってしまいますね。
では1kwhの蓄電池の場合、冷蔵庫をどの程度稼働させ続けることができるのでしょうか。
1kwhをwに変換すると1000wになります。
つまり消費電力50wの冷蔵庫の場合は下記のような計算になります。
1000w ÷ 50w = 20h
1kwhの蓄電池でも冷蔵庫だけに限れば20時間も稼働させることが可能です。
5kwhまでの蓄電池の場合は下記のようになります。
特定負荷型であれば低容量の蓄電池でも冷蔵庫を長時間稼働させることが可能です。
続いて、中程度の容量帯となる5~10kwhの蓄電池の場合です。
このあたりの蓄電池から停電時全負荷対応の機種が多くなります。
全負荷対応であれば停電時でも普段通り生活することが可能です。
ここでは冷蔵庫やテレビなどを使用して1時間あたり合計500wの消費電力があるものとして計算していきます。
計算式は下記のようになります。
6000w ÷ 500w = 12h
ある程度電気を使用しているので特定負荷型の時よりも稼働時間自体は少なくなっていますね。
10kwhまでの蓄電池は下記のようになります。
12時間以上使用できるのであれば日を跨ぐような大停電でも不自由なく電気を使用することができそうですね。
10kwh以上になってくると家庭用としては大容量の蓄電池です。
特に17kwh以上の蓄電池は消防法による規制がありますので16kwhが家庭用蓄電池の最大容量となります。
計算式は他の容量帯の蓄電池同様に下記のようになります。
11000w ÷ 500w = 22h
16kwhまでの蓄電池は下記の通りです。
12kwh以上の蓄電池になると丸1日家電を使用できる計算です。
この計算には入っていませんでしたが、エアコンなどの消費電量の多い家電も長時間使用できそうですね。
ここで計算した稼働時間は様々な条件を指定した目安です。
実際には各ご家庭の電気使用状況によって大きく変わる可能性があります。
後述する最適な蓄電容量の選び方を確認して蓄電池選びの参考にしてください。
ご自宅の一日あたりの電気使用量から蓄電池の容量を選ぶ方法です。
この方法は太陽光発電を設置されていないご家庭でもオススメです。
まずはご自宅でどのくらい電気を使用しているか確認してみましょう。
一日当たりの電気使用量が分かれば、必要な蓄電池の容量も分かります。
電気代の明細書に”ご使用量”といった項目があります。(電力会社によっては項目名が異なる場合があります)
この項目が一ヶ月で使用した電力使用量です。
これを日数で割れば一日あたりの電気使用量が分かります。
例えば、月に350kwhの電力使用で一ヶ月が31日間であれば下記のように計算します。
350kwh ÷ 31日 = 11.2kwh / 日
月に350kwhの電気を使用するご家庭であれば、一日あたりの電力使用量は11.2kwhとなります。
このようなご家庭で最大限に電気代を削減したり、停電時に1日は問題なく電気を使用したい場合ですと、
蓄電池の容量は10kwh前後が最適となります。
電気代の削減や停電時の電気使用量を少し抑えて7kwh程度の蓄電池を選択するのもオススメですね。
反対に家庭用として最大クラスの16kwhの蓄電池などは持て余してしまう可能性が高く、あまりオススメではありません。
また、エアコンなどの家電を多用する夏冬と、それらをあまり使用しない春秋では電気使用量が変わってきます。
より正確に計算する場合は1年分の電気使用量が必要です。
続いては太陽光発電の売電量から最適な蓄電池の容量を選ぶ方法です。
この方法は言わずもがな太陽光発電を設置しているご家庭でオススメの方法です。
売電明細にある”購入電力量”という項目が売電した電力量です。
これを一ヶ月の日数で割れば1日分の売電量がわかります。
例えば月の売電量が200kwhで、一ヶ月が31日間であれば下記のようになります。
200kwh ÷ 31日 = 8.1kwh / 日
FIT期間終了後はそのまま安い単価で売電するよりも、蓄電池に貯めておきご自宅で使用した方が経済的です。
先ほどの計算で1日に8.1kwhを売電していることが分かりました。
売電していた電気を全て蓄電池に貯めるには8kwh以上の蓄電池が必要です。
ただ、日照時間の長い”春~夏”と逆に短くなる”秋~冬”では太陽光発電の発電量が大きく変わってきます。
より正確に必要な蓄電容量を計算するには1年分の発電量から計算されることをオススメします。
いかがでしたでしょうか。
蓄電池の容量はご自宅の状況によって大きく異なってきます。
容量が多すぎたり、逆に少なかったなんて事にならないように上記のような計算で必要な蓄電池に容量を計算するのがオススメです。
最後に今回の内容を振り返ってみます。
電気の明細書さえあればすぐに確認できるので是非、お試しください。