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エコキュートは、給湯方式において「フルオート」「セミオート(エコオート/オート対応)」「給湯専用」の3タイプに分けられます。
カタログのラインナップ表を見てみると、フルオートよりもセミオート、セミオートよりも給湯専用の方が価格が安い傾向にあります。
では、価格の安い給湯専用のエコキュートはほかの給湯方式に比べ性能にどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、3つの給湯方式のうち最もシンプルな機能を備える「給湯専用エコキュート」について解説していきます。
はじめに、給湯専用エコキュートならではの特徴をご紹介します。
給湯方式に違いはあれど、「深夜の安い電気で沸かしたお湯をタンクに貯めて翌日使用する」というエコキュートそのもののシステムに違いはありません。
最も大きく異なるのは、「お風呂にお湯を張る方法、浴槽に張られたお湯をあたためる方法」です。
給湯専用エコキュートの特徴は、水栓を手動で開栓して給湯する「お湯を張ること」に特化した給湯方式にあります。
自動でお湯はりを停止するフルオートやセミオートとは異なり、設定湯量に達した際に流れるリモコンの音声を合図に、手動で水栓を閉める必要があります。
必要な分だけお湯を出して止めるという、非常にシンプルな給湯方式です。
「手動で水栓を閉める必要があります」と説明しましたが、機種によってはその限りではありません。
「オートストップ機能」が備わっていれば、設定した湯量に達すると自動でお湯はりがストップします。
「オートストップ機能」とは、お湯はりを始めたあと目を離していても自動でお湯を止めてくれる、水栓の自動停止機能です。設定した湯量に達すると、お湯が止まりリモコンが音声で知らせてくれます。
昔ながらの自動停止機能のない給湯器でお湯を張ろうとして、うっかりお湯を溢れさせてしまったことがある人も少なくないのではないでしょうか。料理中や家事・育児中など、手が離せないときにも非常に便利な機能ですね。
また、手動でお湯を張っていると日々水栓を閉めるタイミングによって使用する湯量がバラつき、ときにはお湯が無駄になってしまうことも。オートストップ機能を使えば、設定した湯量で毎日お湯はりができます。
オートストップ機能のある機種の例
日立 | BHP-ZA37SU、BHP-ZA46SU |
コロナ | CHP-37AX5、CHP-46AX5 |
東芝 | リモコンの組み合わせに応じて機能をカスタマイズ可能 |
フルオートタイプのエコキュートは、自動のお湯はりや多機能さが特徴です。どのメーカーにおいても、やはり最も人気があるのはフルオートタイプです。
そんなフルオート/セミオートと給湯専用の大きな違いは以下の2点です。
給湯専用エコキュートはフルオートやセミオートと違い、自動の「追い焚き」「足し湯」ができません。
例えば複数人の家族が交代でお風呂に入るとなると、追い焚きができない給湯専用エコキュートは都度湯加減や湯量を見ながらお湯を足さなくてはならず、不便に感じるかもしれません。
エコキュートの機能はメーカーにより様々なものがありますが、フルオート>セミオート>給湯専用の順に付随する機能の数は少なくなります。
例えば三菱の「Pシリーズ フルオートW追いだき SRT-PK375UBD」の場合……
といったように、数々の機能が備わっています(2022年9月発行のカタログ調べ)。オプションでさらに「ホットあわー」を付けることもできます。
一方、同じ三菱の「Aシリーズ 給湯専用 SRT-NK376D」の場合……
記載されている対応機能はこの2つのみと、非常にシンプルに作られていることが分かります。
快適機能や清潔機能はあれば便利ですが、必ずしもすべてのエコキュートユーザーが必要としているわけではないでしょう。
余計な機能は必要ない、あっても使いこなせないとお考えであれば、給湯専用エコキュートでも十分にお湯を使い、お風呂を楽しむことができます。
先ほどご紹介した通り、給湯専用エコキュートは給湯方法が水栓を開閉するだけと非常にシンプルで、その他の機能も大幅に削ぎ落とされています。
最近の多機能で複雑な家電に抵抗がある方でも、給湯専用エコキュートなら直感的にお使いいただけるでしょう。
給湯専用エコキュートは機能が少ない分、もちろん価格もお安めです。
機能のこだわりはないけどエコキュートに交換したいという場合には、リーズナブルでお手軽な給湯専用エコキュートがおすすめです。
<追いだき機能のないガス給湯器>や<給湯専用エコキュート>からフルオートに入れ替える場合、風呂配管の入れ替えや浴槽アダプター(循環口)の取り付け工事が必要です。
浴槽にアダプターの取り付け穴がない場合は、別途穴あけ工事を行う必要があります。
一方、給湯専用エコキュートに入れ替えるのであれば、追加工事の必要がなく、工事費用は比較的安く済みます。
フルオート/セミオートとの違いとして挙げた通り、給湯専用エコキュートは追い焚きや保温、自動足し湯ができません。
浴室で手動で水栓を開いてお湯張りを始め、オートストップ機能がない場合はこれまたお湯が貯まったタイミングで水栓を閉じるため浴室に向かう必要があります。
昔ながらの給湯器のように、浴槽内の残り湯を減らして、熱めに設定したお湯を足して湯加減を見ながらお湯をあたためる必要があります。
給湯専用エコキュートは、他の給湯方式に比べほとんどの機能を削ぎ落としています。
先ほどご紹介した「オートストップ機能」のない機種では、自身でお湯が張れているかどうかを確認して手動で水栓を止める必要があります。
お湯を張りはじめたことを忘れて溢れさせてしまう…という失敗を防ぐため、タイマーをセットするなどの工夫が必要です。
給湯専用エコキュートは、フルオートタイプのエコキュートに比べ販売台数が少なく、販売店や商社があまり在庫を備えていない場合もあります。
希望する機種がメーカー取り寄せとなると、納品までに数週間の時間を要する可能性もあります。そのため「すぐに交換したい!」という場合には希望通り機器が手に入らないことも考えられます。
給湯専用エコキュートは、非常にシンプルな性能の給湯器です。
自動のお湯はりや追い焚きに慣れている場合は不便に感じてしまう可能性のある一方で、機器の価格が安く初期費用を抑えられたり、機能が少ないからこそ操作が簡単で使いやすいといったメリットもあります。
そんな給湯専用エコキュートは、以下のような方におすすめです。
給湯専用エコキュートがおすすめな方
最近のエコキュートはどのメーカーもますます多機能になっており、カタログを見て「とてもすべての機能は使いこなせないなぁ」と感じてしまう人もいるかもしれません。
エコキュートの一番の特徴「経済的に給湯する」という点に重きを置いて考えると、機能を省いた給湯専用エコキュートも十分魅力的だと言えるでしょう。
省エネで経済的なエコキュートをさらに手軽に導入できる、給湯専用エコキュートを是非ご検討ください。