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エコキュートのお湯が飲用でないのは何故？食器洗いや歯磨きはOK？タンクのお湯について解説

公開日： 2023年8月28日

エコキュートはタンクに大量のお湯や水を貯めているため、災害用水を常時確保できる点がメリットのひとつです。ところがエコキュートのお湯は飲用することができないため、メリットの反面どうしても不便さを感じてしまいます。

なぜ、エコキュートのお湯は飲用することができないのでしょうか？今回は、「エコキュートのお湯が飲用ではない理由」や「エコキュートのタンク内部の状態」など、エコキュートのお湯にまつわる特徴について解説します。エコキュートのお湯にまつわる正しい知識を得て、適切にお湯を扱いましょう！

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エコキュートのお湯が飲用ではない理由

メーカーのカタログやサイトのQ&Aを確認すると、エコキュートのお湯をそのままの飲用することは避けるよう明記されています。また、飲用する際には一度『煮沸』をするよう補足されています。

とはいえ、タンクの中で雑菌が繁殖してしまうから飲用できない、というわけではありません。お風呂や洗濯に使用するには十分衛生的な水質を保っています。

では、どのような理由で飲用が推奨されていないのでしょうか。

エコキュートのお湯は、高温に温められたのち長時間に渡りタンクに貯められています。取り込まれた水道水は、温められる際にカルキが抜けてしまいます。

カルキが抜けてしまった水は水道法により指定されている水質基準を満たさない恐れがあります。日本の水質管理は非常に厳格で、蛇口から出てくる水道水に基準を満たす量のカルキ(塩素)が含まれることが必要とされています。

そのため、エコキュートで一度温度の上がったお湯(＝カルキが抜けた水)は飲料水に適さず、飲用ではないとされているのです。

毎日欠かさずタンクのお湯を使い切っていれば、毎日新しいお湯がタンクに貯められることになるのできれいな水として飲むことができるでしょう。ですが、毎日コンスタントにお湯を使い切るのはあまり現実的ではありません。

なお、うがいや歯磨きへの使用についてはメーカー側から言及されていません。「飲用がダメなら口に含むのもダメなの？」「冬でも冷たい水で食器を洗わなきゃダメ？」と疑問に思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、飲まない限り問題はないのでご安心ください。

また、同じ水栓を通って出てくる常温の水はタンクを経由しない配管から流れてくるため、従来通り飲用することができます。

エコキュートのタンク内の水は水道から直接引き込まれていて、外気に触れることはありません。また、高温に沸き上げられるためほぼ滅菌状態になっています。

ただし長く使ううちに、水道水に含まれる成分(カルシウムイオンやマグネシウムイオン)がタンク内部に蓄積されていきます。これらの成分が酸化することで、汚れとして内部に付着・沈澱していることがあります。

電気ケトルを使用している方は、内側に白いくすみ汚れが付着しているのを一度は見たことがあるのではないでしょうか。それと同じ現象がタンクの内部でも起こっているのです。

日立からは、水道から出るお湯を煮沸せずにそのまま飲めるエコキュートが発売されています。貯湯タンクに貯めたお湯ではなく、水道水を熱交換器で瞬間的に沸かす(＝ガス給湯器と同じ仕組みでお湯をつくる)ため、飲用することが可能です。

ただし、この給湯方法は台所の水栓やシャワー配管でのみ行われ、お湯はり用の配管には通常のエコキュート同様タンクのお湯が使われます。そのため、浴槽に張ったお湯の飲用はやはり推奨されません。

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