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深夜電力とは、電気使用量が比較的少ない深夜の時間帯に供給されている電力を、安く利用できる契約プランを指します。
一般的に活動時間が長い日中の電気の使用量は多くなり、深夜の使用量は少なくなることが多いです。
深夜電力プランにすることで、日中の料金を少し高めにする代わりに、夜間の電気料金を安くすることができます。
そのため、日中の電気代を削減できる太陽光発電との相性のいいプランです。
しかし、現在は新たな電気プランの登場もあり、ほとんどの深夜電力プランは新規加入をストップしています。
今回は、そんな深夜電力の概要や活用法、さまざまな代替プランについて解説します。
普段の生活の中で、睡眠などで深夜は電力を使用しないなど、時間帯によって電力使用量に違いがあります。
基本的に朝と深夜の消費量は少なく、日中は多く電気を使っています。
オフィスや工場とは異なり、家庭の場合には電力需要は13時以降と、帰宅時間にあたる18時からも電気の使用量が大きくなります。
また、夏の19時以降の電力使用割合は、エアコンが約40%で冷蔵庫が約12%、照明が約15%です。
そのため、上記の時間帯の電気使用量を削減することで、節約につながるかもしれません。
日中の電気使用量が少なく、深夜に活動することが多い場合には、深夜電力を取り入れることをおすすめします。
ここからは深夜電力について、さらに詳しくご紹介します。
参考:資源エネルギー庁「夏季の省エネ・節電メニュー ご家庭の皆様 東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州エリア版」
深夜電力とは、前述の通り夜間の電気料金が昼間と比較して安い電気料金プランのことです。
仕事から帰るのが遅くてこの時間帯に家事をすることが多い人は、深夜電力に対応したプランのほうが、電気料金が安くなる可能性があります。
しかし、この深夜電力プランは、誰でも契約できるというわけではありません。
エコキュートや夜間蓄熱式床暖房など、夜の時間帯をメインに動かす住宅設備を設置している必要があります。
深夜電力の料金が安くなる大きな理由として、電気の需要が挙げられます。
電気の需要は日中が一番多く、夜になるにつれて低くなっています。
昼間は電力需要が高いため、電力会社は発電設備をフル稼働させていますが、夜間は電力需要が低く、発電所の能力に余剰が出ることから、夜間の電力需要を増やすことで発電設備の稼働率を上げて、コストを削減することが可能となったのです。
電気料金のプランを検討する際は、どの時間帯で多く電気を使用しているかなど、電気の使い方を振り返ることが大切になってくるでしょう。
また、家電製品の使い方を見直して、節電を心がけることも大切です。
深夜電力は、電力会社によって様々なプランが提供されており、主に「深夜電力A」「深夜電力B」「深夜電力C」の3つに分かれています。
まず、深夜電力Aは、キッチンや洗面所などの小型電気温水器を使っている人に向けたプランで、0.5kW以下の電化製品に対応しており、多量の電力を使わない家庭向けとなっています。
次に深夜電力Bは、電気温水器やエコキュートなどを使っている人に向けたプランで、夜に使う電力が多い家庭におすすめです。
最後に深夜電力Cは、電気温水器やエコキュート、床暖房などを使っている人に向けたプランとなり、深夜電力Bプランよりも多量の電力を使うご家庭に最適です。
料金プラン名は電力会社によって異なりますので確認してみましょう。
北海道電力は23時~7時で電力単価は14円38銭、東北電力は23時~7時で単価11円12銭、東京電力は23時~7時で単価12円48銭というように、電力会社により電力単価は異なります。
仕事から帰るのが遅くてこの時間帯に家事をすることが多い人は、深夜電力に対応したプランのほうが、電気料金が安くなる可能性があります。
しかし、上記の時間帯以外のプラン設定の電力会社や、同じ電力会社でもいくつかプランがある場合もあるため、契約する際にはそれらを加味して検討しましょう。
深夜電力を使うと電気料金が安くなる・深夜電力はお得というイメージをお持ちの方が多いと思いますが、現在、各電力会社では深夜電力が廃止・新規受付の終了・料金見直しがされています。
ここからはその理由について解説していきます。
深夜電力が安く電気を供給できていた理由は、夜間の電力需要が少なかったことが挙げられます。
発電所での電気の発電量を増減させるのには多くのコストが必要です。
そのような背景もあり、深夜電力プランは積極的に夜間の電力を活用してもらうために設定されました。
しかし、深夜電力を使用するエコキュートなどの普及が進んだことで、夜間の電力需要が増加しました。
例えば、深夜帯で使用する機器の代表であるエコキュートの出荷台数は、2001年には3,000台ほどでしたが、2022年3月には8,000,000台を突破しています。
爆発的に普及した理由としては、消費電力量の低さや二酸化炭素排出量が少なく、カーボンニュートラル対策として補助金が出され初期費用を抑えることができたり、ローンを組んで導入が可能になったりしたことも要因の一つとして考えられます。
当初の目的である深夜電力の需要拡大が達成されたため、新規受付の終了や料金の見直しがされています。
再生可能エネルギーとは、資源が枯渇したりせず繰り返し利用できるエネルギーのことです。
例えば、バイオマス・風力・太陽光・地熱・水力などを指します。
その中でもCO2排出量を減らす地球環境への負荷を低減し、さらに蓄電池を活用することで災害時の停電などにも安心な太陽光発電が注目を集めており、自宅の屋根に太陽光パネルを設置する住宅も増えつつあります。
こういった太陽光発電システムの普及も、深夜電力の料金見直しや廃止が進んでいる理由と言えるでしょう。
日本では2020年10月にカーボンニュートラル宣言を行い、温室効果ガスの大幅、脱炭素社会の実現を目指す一環として、再生可能エネルギーの導入が推進されています。
深夜電力割引プランができた一番の要因は、昼間と夜間の電力需要の差を埋める事が目的でした。
太陽光発電の普及によって日中の電力需要が下がったことによりプランができた当初より状況が大きく異なっているのが現状です。
電力会社から夜間に電力を購入する量が減ると、電力会社は日中の電気料金を安くして昼と夜の収支のバランスを取るために夜間の電気料金を値上げせざるを得ないという現状になるのです。
実は、多くの電力会社で深夜電力プランの新規受付を停止しています。
深夜電力プランの新規受付を停止した電力会社は、その代わりとなるオール電化向けの電気料金プランを設定しています。
夜間蓄熱機器を有効活用したい方は、契約している電力会社のオール電化向けプランをチェックしてみましょう。
出光昭和シェル・J:COM電力・親指でんき・CDエナジー・エルピオでんきなどの新電力会社も深夜電力プランの設定があります。
しかし、必ず電力プランを比較してから、電力会社を選ぶ必要があります。
電力自由化となり、自由に電力会社を選べるようになりましたが、必ず得をするわけではなく、実際には損をしている人も多いと言われているのです。
東日本大震災よりも前は原発の稼働が多く、深夜の時間帯は電力余りが目立っていました。
そのため、深夜の電力の単価が安くなり、その時間帯の電力を利用して昼間のためのお湯を沸かしたりなどして、節約していたのです。
しかし、東日本大震災をきっかけに各地の原発が停止して、現在、深夜の電力は多く余剰していない現状です。
さらに火力発電が多くなり、火力発電は出力調整がしやすい発電方法となるので、原発の稼働が多かったときと比較して、深夜の電力を余らせないための運用ができてしまっています。
新規受付は終了していますが、すでに契約済みの場合はそのまま利用を継続することができます。
ただし今後、深夜電力プランが廃止する可能性も考えられるでしょう。
現在も新規契約可能な深夜電力は、関西電力の「深夜電力A」「深夜電力B」のみです。
いずれも適用時間帯は23時~翌7時で、「深夜電力A」は小型電気温水器など設備の小さな家庭向け、「深夜電力B」は大きめの電気温水器やエコキュートなどを使用する家庭向けです。
それぞれ加入条件があり、「深夜電力A」は、温水のために小型機器などの動力を使用する需要で、総入力が0.5kW以下であることや、他の契約種別とあわせて契約する場合は最大需要容量・契約容量・契約電力または契約設備電力の合計が50kW未満であることが条件となっています。
また、「深夜電力B」は、小型機器などの動力を使用する需要で、契約電力が原則として50kW未満であることや2016年3⽉31⽇以前から適用に係る供給設備を設置し、かつ、2016年4月1日以降も引き続き同需要場所においてこの契約種別により新たに電気を使用することが条件です。
深夜電力の値上げによって想定よりも電気料金削減効果が下回っている場合、別のプランを検討してみるのも大切です。
例えば、規制料金プランの従量電灯制は、国の認可がなければ値下げや値上げ、サービスの変更なども行えません。
通常であれば、規制料金よりも、自由にプランが変更される夜間電力プランなどの方が、割安な電気を提供してもらえます。
しかし、自由プランの場合は、燃料費調整額の値上げ幅に関して上限が設定されていないプランもあるだけでなく、国の認可も必要ないため、比較的スピーディに値上げされてしまう可能性があります。
そのため、値上げの続く現在は、規制料金の方が割安な場合もあるのです。
また、現在契約している電力会社より安い夜間電力プランを見つけた時は、電力会社の切り替えでお得に光熱費を削減できる可能性があります。
しかし、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻や3月の地震による火力発電所の故障などで燃料費が高騰しています。
大手電力会社以外の新電力は、事業撤退や新規受付停止、値上げなど、さまざまな対策に追われている状況です。
新電力へ切り替えできない・値上げによる影響を受けてしまうなど、さらなるリスクに見舞われないよう、事前にサービス内容を1つずつ確認しておきましょう。
エコキュートを導入しているご家庭が加入できるオール電化プランであれば、深夜電力プランと同じように昼間が割高な代わりに深夜が安い電気を使用できます。
深夜電力は夜の電気料金がお得になるプランのため、日中より夜の電力消費量が多いご家庭には、深夜電力がおすすめできます。
例えば、日中は仕事で自宅を留守にしている時間が多い場合は、深夜電力が適しています。
休日に外出することが多い方も、深夜電力で電気料金を節約できるでしょう。
オール電化や蓄電池を新たに導入するご家庭などは、深夜電力の代わりとなるオール電化プランでお得に電気を使える可能性があります。
オール電化プランでは深夜電力プランと同様に、日中の電気料金が高く、深夜の電気料金が低く設定されています。
しかし、深夜電力の電気料金は値上げが進んでいるため、夜間を中心に電気を使っているだけではお得感を感じることができなってきているのが実情です。
家庭の電気代の多くを占めているのが暖房と給湯器です。
暖房や給湯機は省エネに配慮した設定のものを選び、効率的なエネルギー利用ができるものを選ぶことで電気代を削減できます。
そして、深夜電力の使い方にも注意が必要です。
オール電化住宅などは夜間の電気料金が安くなっているケースが多いため、洗濯や給湯をはじめとする家事での家電使用は夜間に行うようにすることでよりお得に電力が使えるでしょう。
ここでは、深夜電力で電気料金を削減するポイントについて解説します。
深夜電力のメリットは夜間の電気料金が安いのが魅力ですが、昼間は料金が高くなります。
夜間に電気を使い、昼間の電気代をできるだけ抑えましょう。
主婦の方や子供がいる家庭は、昼間に家にいる時間が長い場合は電気製品を多く使うために電気料金が上がります。
深夜電力を利用して節約しているつもりでも、昼間に電気を使っていると無駄になる可能性がありますので、昼間に家にいる時間が長い家庭は電気の使用量に注意が必要です。
特に、洗濯や掃除の作業を昼間に行うのが多いと思いますが、洗濯や掃除機は消費電力が多く、電気料金が多くかかるので気を付けないといけません。
夏はエアコンや扇風機を長時間使用しているので電力消費が増え、また冬も昼間は寒いので暖房器具を使うと料金がかかる傾向にあります。
また、深夜電力プランで契約すると損する可能性が高い理由は、「休日の行動パターンを考慮していないから」です。
平日の日中に電気を使う場面は少ないかもしれませんが、映画やドラマ鑑賞が趣味の方であれば、休日の日中に多くの電力を消費するはずです。
その場合、電気代をトータルで見ると1kWhあたりの電気代が高くなってしまいます。
「お得だと思って契約したが、逆に損していた」という状態になってしまいますので、よく検討する必要があります。
省エネ設備の中でも代表的な設備として挙げられるのが、エコキュートです。
エコキュートは省エネ性に優れた給湯器のことで、エネルギーを効率的に利用し、通常の電気温水器に比べて大幅に電気料金を削減することが可能です。
エコキュートは、エアコンと同じように屋外に機器を設置してファンで外気を取り込みます。
取り込んだ外気を圧縮することで生まれる熱でお湯を沸かすのが、エコキュートの仕組みです。
このような特徴を持つエコキュートを使用することで、電気のみを使用するよりも少ないエネルギーで設定した温度のお湯をつくることができます。
機器を上手に利用することで使用する電気の量が減り、光熱費が安くなる点は、エコキュートの大きな魅力です。
エコキュートを使うと昼間にお湯を使用するときに電気代を節約できます。
特に冬の昼間にお皿を洗ったり、顔を洗ったり、シャワーを浴びる際にも料金の差があるでしょう。
そして、エコキュートは太陽光発電と併用することで、より高い性能を発揮します。
太陽光発電でつくられた電力でエコキュートを動かせば、無駄なく電気を利用できるでしょう。
近年、自宅の電気代が上がったと感じる方も多いのではないでしょうか。
そんな方に特におすすめなのが、太陽光発電です。
太陽光発電の基本的な仕組みは「日中は太陽光発電でつくった電力を使い、夜は買った電力を使う」というもので、日中の使用電力が発電量を下回っていれば昼間の電気代はかからず余った電力は売ることができます。
そうすることで電力を買う総量が減り、売電収入も増えるため、電気代を大きく抑えることができるのです。
たとえば、5kWの太陽光発電を設置した場合、発電量が多い日なら1日15kWh以上の電力を作ることが見込めます。
導入に当たる初期費用は高額ですが、太陽光発電には、売電量を増やせば収入になり、自家消費すれば電気代が大幅に安くなるというメリットがあります。
以上の理由から、深夜電力プランのオール電化プランを使用しているご家庭では太陽光発電システムの導入が有効といえるでしょう。
深夜電力プランは、夜に多くの電力を使う人であればお得になるプランです。
そんな深夜電力の特性を利用して節約効果を最大限に引き出すためには、実は蓄電池との併用が非常におすすめです。
蓄電池とは、充電して何度も使えるタイプの電池のことを指します。
蓄電池は「二次電池」とも呼ばれており、スマートフォンのバッテリーや車などにも使われている、私たちにとって馴染み深い電池です。
家庭用の蓄電池は、一般的な蓄電池同様に電気を貯めることが可能な商品です。
貯めた電気はいつでも使えるため、節電をしたいときだけではなく災害時の備えとしても役に立ってくれます。
蓄電池を使い夜に充電して、昼間に使用すれば電気代を安くできます。
家庭用の蓄電池は10,000回前後の充放電が可能で15年〜30年の寿命があると言われているのです。
ただし、初期投資費用が高く設置スペースが必要になるなど、蓄電池には一部デメリットも存在しています。
そのため、導入時はデメリット・メリットの双方をよく比較することが大切です。
深夜電力プランは、深夜に発生する余剰電力をお得な料金で利用できる点が最大の特徴です。
例えば、日中は仕事で家を空けている人にとって、深夜電力プランは非常に魅力的でしょう。
なぜなら、夜間に電気を使うことで、電気代を大幅に節約することが可能だからです。
具体的には、夜間に洗濯機や食器洗い機を稼働させたり、エアコンを使用したりすることで、電力コストを抑えることができます。
さらに、深夜電力の利点を最大限に引き出すためには、蓄電池の導入が非常に効果的です。
蓄電池は、深夜に安価な電力を貯めておき、日中の高価な電力使用を避けることができるため、電気代の節約に役立ちます。
例えば、深夜に蓄電池を充電し、日中の電力使用をその蓄電池から賄うことで、電力料金の高騰を回避することが可能です。
また、蓄電池を導入することで、節約だけでなく環境保護にも貢献できます。
蓄電池は再生可能エネルギーとの相性が良く、太陽光発電システムと組み合わせることで、さらに効率的なエネルギー利用が可能です。
これにより、電力の無駄を減らし、CO2排出量の削減にもつながります。
ですので、深夜電力プランと蓄電池の組み合わせは、経済的なメリットだけでなく、エコロジーな選択としても非常におすすめです。
電気代の節約と地球環境の保護の両立を目指して、ぜひ蓄電池の導入を検討してみてください。