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近年、オール電化住宅のマンションや戸建住宅が増加してきています。
これから住宅リフォームや購入を考えている方の中にも、オール電化住宅を視野に入れている方がいらっしゃるでしょう。
実は、オール電化住宅には蓄電池も導入するのがおすすめです。
蓄電池・太陽光発電が両方揃っているとより便利に、そして節約しながら生活することができます。
そこで今回の記事では、オール電化住宅に蓄電池を導入した方が良い理由や、メリット・デメリットなどをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
オール電化と蓄電池について、名前は聞いたことがあるけど、どのようなものか知らないという方も多いでしょう。
そこでここからは、オール電化と蓄電池の基本情報について見ていきましょう。
特に、エコロジーや節電などに興味がある方に、深く関心を持ってもらえる住宅設備です。
オール電化住宅とは、家庭で利用している全てのエネルギーを、電気でまかなっている住宅のことを指します。
従来の住宅では、キッチンコンロや給湯器でガスを利用している場合がほとんどでしたが、オール電化住宅ではIHクッキングヒーターやエコキュートなどを利用しています。
また、暖房器具関係では灯油を使用するストーブではなく、床暖房やエアコン、電気ヒーターなどを使用することが多いです。
オール電化であれば、生活を営む中で電気以外のエネルギーを必要としないので、光熱費は全て電気料金に集約されます。
つまり、電気料金を見直すことで、毎月の光熱費を節約できる可能性もあります。
近年では新電力会社が多数誕生し、中には大手電力会社よりも電気料金が安くなる場合も少なくありません。
光熱費の管理や料金の高騰化に悩まれている方は、ぜひオール電化住宅を検討してみてください。
さらに、生活の中で火を一切使用しなくなるため、火事の予防にも役立ちます。 特に小さな子どもや高齢者が家庭にいる場合、オール電化住宅であればより安全に暮らせるでしょう。
蓄電池とは、化学反応によって電気を充電したり、放電したりできる装置のことです。 硫酸などの電解液中に、プラス極とマイナス極の金属を入れることで、電流が発生しています。
何度も充電と放電ができる電池は二次電池と呼ばれており、電解液や金属の種類によって蓄電池の種類は変わります。
主な蓄電池の種類には、鉛畜電池・ニッケル水素電池・リチウムイオン電池があり、近年ではリチウムイオン電池が主流です。
鉛畜電池は二酸化鉛と鉛を使用した蓄電池で、車の補機用バッテリーでよく採用されています。
ニッケル水素電池は、ニッケル酸化化合物と水素化合物を使用した蓄電池で、ハイブリット車の動力源に採用されていることが多いです。
そして、リチウムイオン電池はエネルギー密度や出力、持続性などの面で性能が優れており、小型化も進んでいます。
蓄電池だけでなく、電気自動車などのさまざまな製品で採用されています。
また、蓄電池は太陽光発電システムと併用されることが多く、太陽光発電システムでは昼間しか充電することができないデメリットをカバーすることが可能です。
家庭で蓄電池の導入を検討している際に、必要性や導入するタイミングについて悩む方が多くいらっしゃいます。
実はオール電化住宅の場合、蓄電池を導入した方が良いケースがいくつかあります。
そこでここからは、オール電化住宅で蓄電池を導入した方が良いケースを3つご紹介しますので、蓄電池の導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
蓄電池の導入は、家族の人数が多く、電気やお湯を毎日大量に使用している家庭におすすめです。
子どもが成長して入浴の時間が長くなったり、ペットのために1日中エアコンを付けっぱなしにしたりなど、さまざまな要因で電気やお湯の使用量は増加します。
特にエコキュートを導入している場合、電気でお湯を沸かすため、蓄電池との相性は非常に良いです。
光熱費をできるかぎり抑えるためにも、初期費用はかかりますが、蓄電池を導入するのは長期的なメリットになります。
一方で、現在あまり電気やお湯を使っていなかったり、光熱費が高くなかったりする場合は、蓄電池を導入するメリットが少ないかもしれません。
導入前に現在の光熱費を把握し、蓄電池を導入した場合のシミュレーションを行うのがおすすめです。
初期費用を加味したとしても、毎月の光熱費を蓄電池でまかなえるのであれば、蓄電池を導入するメリットはあります。
蓄電池は万が一の場合に備えて、災害対策を考えている家庭にもおすすめです。
世界的に考えても自然災害が多い日本だからこそ、災害対策を考えている家庭は多いかと思います。
特に近年ではさらに気候変動が活発で、地震・大雨・大雪などの災害リスクは高まっています。
しかし、蓄電池とオール電化住宅の組み合わせがあれば、停電になっても電気を使用し続けられるので、不自由なく生活を送ることが可能です。
蓄電池の容量と同居人数にもよりますが、1週間弱は電気を使用し続けることもできます。
また、仮に真夏や真冬に災害が発生したとしても、命に関わるような事態に発展することを、防げる可能性が高くなります。
家族の健康と安全を第一に考えている方は、ぜひ検討してみてください。
オール電化住宅と蓄電池の組み合わせを導入すると、環境対策をしながら生活を営むことができます。
特に給湯器の場合、エコキュートのような電気と空気を利用してお湯を沸かす設備は、ガスを使用することがありません。
またエコキュートでは、冷媒にフロンガスではなく二酸化炭素を使用するため、オゾン層破壊のリスクを軽減することにつながります。
そして、蓄電池は電気使用量が少ない夜間に発電ができるので、日中に使用する電気をまかなえるようになります。
蓄電池とオール電化住宅が増加すれば、火力発電所での必要発電量も減らせるため、地球温暖化にも役立つといえるでしょう。
さらに、蓄電池には節電効果を可視化している設備もあります。
実際にどれだけ節電ができたかを見ることで、電気の使い方を見直すことができ、環境保全に対する意識が高まるでしょう。
オール電化住宅に蓄電池を導入するには、決して安くはない初期費用がかかりますが、そのコストを含めて考えても、長期的にはメリットを得られる設備です。
そこでここからは、オール電化住宅に蓄電池を導入するメリットをご紹介します。 蓄電池の導入に迷われている方は、チェックしてみましょう。
従来は、大手電力会社が日本の電力供給の主軸でしたが、電力自由化によって、新たに新電力会社が台頭してきました。
そして、新電力会社の多くが日中の電気料金を高く、そして夜間の電気料金を安く設定していることが多いです。
数年前まではこの料金設定でも問題ありませんでしたが、近年で在宅勤務時間が増加し、日中の電気使用量が増えたことで、電気代が家計を圧迫している場合も珍しくありません。
その場合に蓄電池を用意しておけば、電気代が安い夜間に充電を行い、その電気を昼間に使用することで電気代を削減できます。
適切な容量の蓄電池を購入できていれば、家庭内の全ての電力をまかなうことも可能です。
また、発電して余った電力を電力会社に売ることもできます。 電力会社にもよりますが、電力の売却を考えている方は、事前に料金シミュレーションすることをおすすめします。
日本では災害発生時に、いつどこで停電になってしまっても不思議ではありません。
オール電化住宅の場合は、コンセント・照明・風呂・エアコン・IHキッチンヒーターなどの、ありとあらゆる家電設備が使用できなくなります。
そのような状況でも蓄電池を備えておけば、1〜5日間程度は非常用として電気を使用できます。
電気の復旧まで何日もかかる可能性がありますが、非常用電気があるだけで安心して避難生活をおくることができるでしょう。
しかし、蓄電池の種類によっては、電圧の違う家電に対応していない場合もあるので、蓄電池・家電の購入時にはきちんと確認することが非常に大切です。
日本で主に導入されている発電方法には火力発電や石油発電がありますが、どちらも環境問題の一因になるとして問題視されている側面があります。
例えば、火力発電では温室効果ガスが発生するため、地球温暖化の助長につながると言われています。
そのため、近年では、蓄電池や太陽光発電などをはじめとしたクリーンな電気を使用することが推奨されており、蓄電池は徐々に普及されているのです。
また、自治体によっては蓄電池などの再生可能エネルギーを導入する際に、補助金を受けられる制度も設けられています。
そのため、初期費用の高さがネックになりがちな蓄電池も、比較的導入しやすくなっています。
ここまで蓄電池を導入するメリットをご紹介しましたが、少なからずデメリットもあります。
デメリットもきちんと把握し、リスク管理をすることで、より安心して蓄電池を使うことができます。
そこでここからは、オール電化住宅に蓄電池を導入する際のデメリットをご紹介しますので、導入を検討されている方は事前に確認しておきましょう。
蓄電池を導入するためには、専用設備の初期費用が必要になります。
機種・メーカー・容量などにもよりますが、設備と設置費用の合計で平均でも100万円以上はかかるケースが多いです。
仮に自治体の補助金を利用できたとしても、80〜160万円はかかってしまいます。
しかし、日本政府は蓄電池のさらなる普及を目指して、家庭用蓄電池の価格を下げる取り組みを行っています。
将来的に蓄電池は導入しやすくなるかもしれませんが、初期費用が必要になるのは間違いありません。
ある程度の資金を確保し、さらに節約できる予定の電気代を計算して、初期費用が回収可能か否かを確認しておくことをおすすめします。
また、蓄電池にも寿命があり、約15~20年だと言われています。
容量が大きくなるほど寿命は長くなりますが、永久的に使用し続けられるわけではないことを覚えておきましょう。
蓄電池の導入には、設備を設置するためのスペースが必要になります。
そして、蓄電池には屋内に設置するタイプと、屋外に設置するタイプの2種類に大きく分かれます。
スペースの目安としては、屋内タイプは小型でエアコンの室外機程度のスペース、屋外タイプは室外機約2台分のスペースが必要です。
また、消防法や火災予防条例の制約によって、蓄電池は土間や燃えにくい素材の床の上に設置しなければなりません。
さらに、容量が10kWh以上の蓄電池の場合は、建物から3m以上離すことも義務付けられています。
そして、蓄電池は約10~15年使用できるため、その間のメンテナンスに必要なスペースや、将来的に邪魔にならない場所を検討することも重要です。
ここまでの説明から分かるように、オール電化住宅と蓄電池の相性は良いと言われています。
初期費用の問題はありますが、予算に余裕があれば、オール電化と蓄電池は同時に導入するのがおすすめです。
供給量と需要が合致すれば、従来よりも電気代を節約できたり、災害時にも安定して電気を使用できたりします。
そこでここからは、オール電化住宅と蓄電池の相性が良い理由を2点ご紹介します。
オール電化住宅でメインとなる家電のうち、特にエコキュートと蓄電池の相性は抜群です。
2つを併用することでより効率良く、そして大きなメリットが得られます。
まず、エコキュートと蓄電池を併用すると、電気代の節約につながります。 蓄電池は夜間の安い時間帯に電気を蓄えることができ、もし昼間にエコキュートでお湯が不足しても、夜間に蓄えた電気を使用すれば問題ありません。
新電力会社が、時間帯によって異なる電気料金を設定していることが多いので、特にこのメリットは重要です。
蓄電池を単体で使用しても、家電に省エネ機能が備わっていなければ、非効率な電力消費しかできません。
そして、併用使用することで、停電中でもお湯を使用できます。
蓄電池には1〜4日分程度の電気を蓄えられるので、もし停電になったとしても、エコキュートを起動させることが可能です。
日本国内は災害が多いため、1週間弱停電してしまうことも考えられるでしょう。
蓄電池の電気も少量ずつ使用していけば、停電期間中の電気を十分にまかなえます。
特に真夏や真冬に、冷暖房器具が使えない状況は、生命の危機にも直結します。
エコキュートと蓄電池に、さらに太陽光発電を組み合わせると、よりお得に使用することができます。
太陽光発電はその名の通り、太陽光を利用して発電をします。
そのため、日中に発電をして蓄えておき、その電気を夜間などに使用するのが主なルーティンです。
万が一蓄電池の電気が尽きてしまったとしても、太陽光発電の電気があれば、節約しながら電気を使い続けられます。
また、停電時でも蓄電池と同様に発電をすることができるため、不自由なく日常生活に近い生活が送れる可能性があります。
そして、太陽光発電と蓄電池を併用することで、もし発電した電力が余った場合、その余剰電力を売却することも可能です。
もし予算に余裕があれば、太陽光発電も同時に導入することをご検討ください。
いざ蓄電池を家庭に導入しようと決意しても、どの蓄電池を選べば良いのか分からない方は多いと思います。
蓄電池は目的や家族人数、毎日の電気使用量などによって最適な種類・メーカーは異なります。
適切な蓄電池を設置できていれば、効率良く電化製品を使用することが可能です。
そこでここからは、オール電化住宅に最適な蓄電池の選び方をご紹介しますので、迷われている方はぜひ参考にしてみてください。
蓄電池にはさまざまな蓄電容量があるため、各家庭で必要な電気使用量をまかなえる程度の蓄電容量があるか、確認をすることが重要です。
その判断基準を作るためにも、まずは現在1日で使用している平均電気使用量を調べましょう。
電気使用量は、電力会社と契約をしているのであれば、毎月発行される検針表(電気使用量のお知らせ)で確認ができます。
一般的に、オール電化住宅では10kWh程度が必要だと言われていますが、家族人数やライフスタイル、使用目的などによって必要容量は異なります。
例えば、日中は学校や仕事で家を空けていることが多い家庭の場合、5kWh程度が目安です。
電気代に変化が顕著に現れるわけではありませんが、停電時には非常に役立つため、導入するに越したことはありません。
逆に日中の電気使用量が多い家庭の場合、7kWh程度の蓄電池がおすすめです。
夜間に蓄えておいた電気を日中に使用することで、電気代の削減を目指すことができます。
2つ目のポイントとして、複数の蓄電池の価格を比較することも重要です。
蓄電池は比較的高価な買い物になるので、慎重に選びたい方も多いと思います。
蓄電池の価格は容量が大きいものほど高くなり、100〜300万円ほどの価格幅があります。
自分で価格を調べることもできますが、適正スペックなどで選択が難しい場合は、メーカーに見積もりを依頼するのもおすすめです。 見積もり依頼時に丁寧に対応してもらえたかどうかも、判断材料の一部になるでしょう。
また、導入を検討しているメーカーが予算に合わない場合、各自治体で用意されている補助金を利用するのも手段の1つです。 補助金の内容・条件は自治体によって異なるため、役所の補助金関係の部署に確認しましょう。
家庭への蓄電池導入を検討する際には、チェックポイントが多数あるので、専門的な知識がないと判断が難しい部分もあります。
設備選びで失敗してしまうと、想定よりも節約ができなかったり、蓄電量が足らなかったり、本来の使用目的を達成できなかったりします。
これらを回避するためにも、蓄電池の専門家からアドバイスを受けるのがおすすめです。
大手メーカーはもちろん、蓄電池設置実績が多い業者に相談をするのがポイントです。
そして、できるかぎり相見積もりを取るようにしましょう。
同じ設備でも、設置代・メンテナンス代などを含めると、業者毎で金額に差が出ることがあります。 比較対象を複数つくり、慎重に設備を選ぶことを心がけましょう。
今回の記事では、オール電化住宅と蓄電池の相性についてご紹介してきましたが、参考になりましたでしょうか?
各家庭に最適な蓄電池設備を導入し、エコキュートやIHクッキングヒーターなどの電化製品を設置することで、よりエコロジーで節約できる住宅を目指せます。
また、蓄電池と併用することで、停電時のエネルギー確保にも困らないため、災害対策を検討されている方にもおすすめです。
もしこれから引っ越しやマイホームの建設を考えている方は、ぜひオール電化と蓄電池の導入を検討してみてください。