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蓄電池の技術は発展が著しく、従来のものとは比較にならないほど優れた性能のものや、小型化されたものも登場しています。
特に蓄電池は電気代を削減出来るだけではなく災害時の備えとして活躍できるという側面も持ち合わせており、地震などの災害が頻発する日本では注目度の高い技術と言えるでしょう。
今回の記事では、蓄電池の種類や仕組み、最適な蓄電池の選び方をご紹介させていただきます。
蓄電池の導入を検討されている方はぜひこの記事を参考にして下さい。
現在蓄電池として用いられているものは、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、NAS電池の4種類です。
名称からもわかる通り、これら4種類の蓄電池はいずれも用いられている素材が異なり、特徴もそれぞれが大きく異なっています。
下記では、特に主流な蓄電池として用いられているリチウムイオン電池と鉛蓄電池について、詳しくご紹介いたします。
上記4種の蓄電池の中で、特に広く使われているものがリチウムイオン電池と鉛蓄電池です。
大きな違いとして挙げられる点が材料の入手性であり、鉛蓄電池に使用される鉛と二酸化鉛、希硫酸は供給が容易であることから、安価な運用が可能になっています。
一方のリチウムイオン電池はリチウム含有金属酸化物などの資源が限られていることから、製造コストや販売価格が比較的高いことが特徴です。
しかし、リチウムイオン電池は小型化しても十分な容量を確保できるというメリットがあり、鉛蓄電池とは異なる汎用性の高さが強みになっています。
ソーラーパネルを設置し、パネル面に受けた太陽光の光エネルギーを直接電気に変換する太陽光発電は、環境への負荷が少ない次世代型エネルギーとして注目を集めています。
そんな太陽光発電で発電した電力を貯めておくことができるのが、蓄電池との併用によって得られる大きなメリットです。
曇りや雨の日には太陽光による発電が行えないという問題点を克服することができることに加えて、停電時に備えることも可能になり、余った電気を売電することもできます。
蓄電池を運用していく上でぜひ知っておきたいのが、仕組みと設置方法です。
蓄電池を設置する場合は、電気を扱う商品の為、電気工事士の資格を持っている専門の職人に依頼する必要があります。
また、設置場所と設置の流れを把握しておくことで、施工時におけるトラブルや不測の事態を防ぐことが可能です。
蓄電池は種類によって、使用されている素材が異なります。
しかし、基本的な仕組みは共通となっており、プラス極とマイナス極にそれぞれ別の金属を入れて、電解液を介することで電流を発生させていることが特徴です。
例えば、鉛蓄電池の場合はマイナス極に鉛、プラス極に二酸化鉛、電解液に希硫酸という組み合わせで作られており、析出という現象によってマイナス極からプラス極に向けて電子が流れることで、電流が生まれます。
また、蓄電池に電流を流すとプラス極からマイナス極に電子が流れ、蓄電池内に電力を貯めることが可能になります。
蓄電池の仕組みとしてもう1つ知っておきたいことが、負荷に合わせた制御方法です。
特定負荷型と全負荷型という2種類のタイプが存在しており、それぞれに異なる制御が行われていることが特徴です。
特定負荷型は停電時に使用される回路があらかじめ指定されていて、その回路だけがバックアップされる仕組みであり、停電時に大量の電気が一度に消費されず、長持ちさせることが可能になります。
例えば、一般的な家庭での運用を例にすると、停電が致命的な影響を及ぼす冷蔵庫や、生活に必須のリビングの回路のみがバックアップされるケースが多く、最低限の機能を長期間保ち続けることが主な目的です。
一方の全負荷型はすべての回路がバックアップされ、停電の影響を感じることなく屋内すべての場所で電気を使用し続けることができます。
ただし、消費電力が抑制されないことから電力が切れるのも早いため、非常時に必要になる電力量や立地による停電からの復旧時間などを鑑みつつ、より適した制御方法を選ぶことが大切です。
上で挙げた4種類の蓄電池のうち、比較的普及度が低いNAS電池とニッケル水素電池についても、特性を正しく把握しておきましょう。
NAS電池はカタログスペックに優れており、今後の普及が期待されていますが、使用されている素材の関係上、運用時には安全面への配慮が求められます。
日本ガイシ株式会社にしか量産できないことから供給力にも劣っており、今後の動向に注目されている蓄電池と言えるでしょう。
ニッケル水素電池は大電流放電や過充放電への耐久性が高く、振動や衝撃にも強いという特性を持っています。
しかし、耐用年数がおよそ5年から7年と蓄電池の中では短く、使用状況によってはさらに年数が短くなる可能性もあるため、ランニングコストなどを鑑みて採用される機会が減るケースもあります。
家庭用蓄電池の導入を検討する際に気になることは、どのぐらいの容量を確保できるのかという点がまず挙げられるのではないでしょうか。
仮に蓄電池を導入しても、容量が不十分であれば適切な運用を期待することができなくなってしまいます。
また、導入時にどれだけの費用が必要になるのかという点も、多くの方が気にされるポイントではないかと思います。
家庭用蓄電池を導入することのメリットとして挙げられるのは、太陽光発電との併用によって、発電された電力を貯められるようになることです。
太陽光発電は電力会社からの供給だけに依存するのではなく、太陽光という自然エネルギーから行われる自家発電によって、家庭内の消費電力を補いつつ、状況に応じて売電での収入を得られるようになります。
対してデメリットとしては初期費用が発生することや、耐用年数が存在しているということが挙げられます。
また、家庭に蓄電池を置く際は、設置スペースを確保しなければならないという点もデメリットの1つとして挙げられるでしょう。
家庭用蓄電池の蓄電容量には、定格容量と実行容量という2種類の目安があります。
定格容量はバッテリーに電気を貯められる容量を示すものであり、容量が多い蓄電池ほど長時間家電などを稼働させることが可能になります。
ただし、蓄電池は容量が0になってしまうと不具合を招いてしまう可能性があるため、定格容量で示されている容量をすべて使用することはできません。
対して使用できる電力量が示されているのが実行容量であり、実行容量として表記されているkWhの数値は、実際に供給を受けることのできる電力量と認識しておきましょう。
家庭用蓄電池の設置時は、補助金制度を活用することができます。
その一例として、国が行う子育てエコホーム支援事業という補助金の支給を受けることができます。
注文住宅の新築や分譲住宅の購入時に、最大で100万円の補助金を導入費用として利用することができるため、コスト面の心配を大幅に軽減できるでしょう。
また、蓄電池を設置するだけでも64,000円の補助を受けることができるため、積極的に利用することをおすすめします。
家庭用蓄電池を導入する際には、基本的にリチウムイオン電池を利用することになります。
しかし、日常生活における電力を家庭用蓄電池で賄っていくことを考える上で、気がかりな要素として挙がってくるのが、リチウムイオン電池の寿命ではないでしょうか。
ここからは、リチウムイオン電池の寿命と環境対応について、詳しく解説していきます。
現在日本国内の市場において、家庭用蓄電池としてリチウムイオン電池を取り扱っているメーカーは、14社存在しています。
その中でも多くのシェアを占めているTOP5社について、見てみましょう。
まず、トップのシェアを獲得しているのが株式会社三社電機製作所 で、全体の20%以上と非常に多くのシェアを獲得しています。
続いて名前が挙がるのがパナソニック株式会社 で、続いてニチコン株式会社、株式会社日立産機システム、株式会社YAMABISHIになります。
他にも数多くのメーカーがリチウムイオン電池を扱っているため、導入を検討する際は1社だけでなく、複数の会社を比較検討すると良いでしょう。
リチウムイオン電池をできるだけ長く使用するためには、100%の充電状態を持続しないようにするということが挙げられます。
100%充電されている状態は過充電と言われ、過充電は電池を加熱させて大きな負担をかけてしまうため、寿命を削ってしまう原因になります。
また、過充電とは逆に、充電が0%になっている過放電状態もリチウムイオン電池の寿命を縮めてしまうため注意が必要です。
特に長期間過放電のまま放置していると深放電と呼ばれる状態になり、蓄電池としての機能が損なわれ、再び充電を行うことができなくなってしまう可能性があります。
なお、リチウムイオン電池は強い衝撃を受けると発火する性質があるため、一般的なごみ処理施設などでのリサイクルを行うことができず、通常のごみとして出すことができません。
製造メーカーなどの特殊な技術を用いた場合のみリサイクルが可能になるため、仮に廃棄する場合は専門のメーカーに回収を依頼しましょう。
リチウムイオン電池はクリーンなエネルギーである太陽光発電との組み合わせによって、環境負荷を低減させられる技術として注目を集めています。
持続可能な社会を実現させるためのサステナビリティを担う技術の1つとしてさらなる研究開発も進められており、今後より一層多くの運用が見出されていくでしょう。
社会の一員として環境の保護に貢献していくためにも、蓄電池の導入は優れた選択肢の1つと言えます。
ハイブリッドシステムの蓄電池を導入すれば、太陽光発電との使い分けを適宜行うことによって、電力供給を大幅に効率化させることが可能になります。
特に大量の電力を消費する産業施設においては、ハイブリッドシステムを購入することで中長期的に見た電力のランニングコストを削減していくことができるでしょう。
電力効率を向上させ、コストカットと非常時への備えを両立させていくための手段として、ハイブリッドシステムを備えた産業用蓄電池の導入はおすすめできる選択肢と言えます。
各種蓄電池を運用していく上で、さまざまなリスク面が気がかりだという方も多いのではないでしょうか。
一般的には性能に関する認知度の低い各種蓄電池の安全性と保障内容について、詳しくご紹介させていただきます。
一般的に、蓄電池製品は10年から15年ほどで耐用年数を迎えるとされています。
ただし、この年数は使用の頻度などを含めた管理状況や設置された環境、製造したメーカーによっても変わってくるため、あくまで目安となります。
メーカー保証については10年が標準ですが、メーカーごとに正確な年数が異なるため、導入時は正確な年数などを確認しておくことが大切です。
蓄電池装置を設置・運用していく上で、安全性に関して認識しておきたいことが感電のリスクです。
電気を扱うための設備であるため、危険が伴う装置であることを忘れず、迂闊な触れ方をしないことが大切です。
また、蓄電池は種類によって発火や爆発などのリスクを有しており、危険物としての扱いが求められます。
蓄電池の設置・運用時に少しでもわからないことや不安点があれば、必ず専門家に相談しましょう。
蓄電池は非常時において、上述した特定負荷型、全負荷型の仕組みに基づき、定められた範囲内での電源供給を行います。
指定された範囲内の回路のみをバックアップする仕組みとなっているため、あらかじめ非常時の電源供給をどの範囲で確保したいかということを決めておく必要があります。
非常時にどの程度の電源供給が必要であるかを鑑みた上で、どちらの仕組みが必要かを選択しましょう。
蓄電池技術において主流となっているリチウムイオン電池とその他の蓄電池技術との間には、どのような違いがあるのでしょうか。
運用や性質の違いについて、ニッケル水素電池やレドックスフロー電池との比較を交えつつご紹介させていただきます。
リチウムイオン電池は炭素材料、リチウム含有金属酸化物、有機電解液が使用された蓄電池であり、電圧とエネルギー密度の高さ、メモリー効果の小ささが特徴です。
小型化に適した性能を備えていることから、モバイル機器のバッテリーや電気自動車のバッテリーなどに使用されています。
その一方で過充電・過放電には弱いため、運用を誤ると寿命が短くなってしまう点が欠点です。
ニッケル水素電池は水素吸蔵合金、オキシ水酸化ニッケル、水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液が使われている蓄電池であり、急速な充電・放電に対応できます。
リチウムイオン電池と比べて小型化が難しいものの、使用できる電力量が大きいため、消費電力がより大きな用途への使用に適しています。
レドックスフロー電池はバナジウムなどのイオンの酸化還元反応によって充電を行う蓄電池で、不燃性、難燃性があることから安全性が高く、長期的な運用に最適です。
ただし、小型化することは難しいため、リチウムイオン電池のようにモバイル機器への搭載を行うことなどは困難です。
リチウムイオン電池は小型化が可能な点などもあり汎用性が高く、電気自動車などの車載バッテリーをはじめ、家庭用蓄電池としての運用など、さまざまな場面で有効的に活用されています。
リチウムイオン電池に関する性能などを把握しておくと、より理解が深まった状態で蓄電池を導入できると言えるでしょう。
家庭用の蓄電池を初めて導入する際は、設備の様子や状況を詳細にイメージすることが難しいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、蓄電池の住宅設備と適応可能な状況について、具体的にご紹介させていただきます。
蓄電池の設置場所は製品によって異なり、屋内・屋外の両方に対応できるものと、一方のケースでしか対応できないものが存在しています。
大前提として設置できなければ運用していくことはできないため、屋内、屋外のどちらに設置可能なスペースがあるかを検討した上で、導入する蓄電池を決めましょう。
また、雪害や塩害が発生しやすい地域の場合は、屋内対応型の蓄電池を導入することが好ましいと言えるでしょう。
リチウムイオン電池は小型化が可能でエネルギー効率が高く、高い対応能力を備えていることから、家庭用蓄電池として用いられることの多い蓄電池となっています。
鉛蓄電池は最も歴史が長い蓄電池で価格も安価ですが、繰り返し利用することによって性能が低下していくという特徴も持っているため、長期的な運用時の性能推移も視野に入れて導入可否を決定しましょう。
家庭用の蓄電池を導入することで、日常生活における消費電力の大部分を蓄電池で賄えるようになります。
深夜電力や太陽光発電と併用しつつ上手く運用すれば、極めて高い安定性を得ながら電力コストを大幅に削減することが可能です。
現在さまざまな業界で注目を集めている蓄電池は、今後どのように進んでいくのでしょうか。
将来的な展望と今後の技術革新について、詳しく見てみましょう。
現状における蓄電池の大きな課題と言えるコスト面は、国際再生可能エネルギー機関のIRENAの発表によると、2030年までに最大で66%低下していくという見通しが発表されています。
コスト面だけでなく電力効率や耐用年数などの性能面の改良も進んでおり、蓄電容量は最大で17倍にまで向上すると予測されていることから、今後も著しい発展を期待できると言えるでしょう。
国際社会全体で共通した課題となっている再生可能エネルギーの運用において、太陽光発電との相性が良い蓄電池は主流を担う存在になっています。
今後蓄電池の性能がより向上し、効率的な運用が行えるようになれば、ますます再生可能エネルギーと絡めた活躍の場が増えるでしょう。
スマートグリッドとは従来の電力供給体制から転じて、太陽光発電や風力発電などの分散電源を効率的に運用し、さらに高効率・高性能化した電力供給システムの実現を目指していくという考え方です。
補助金などを含めた普及・促進が進めば、SDGsにより対応した、新たな社会の在り方が見えてくると言えるでしょう。
いかがでしたでしょうか。今回は蓄電池の種類と仕組みについてご紹介させていただきました。
蓄電池にはお客様のご家庭に最適な蓄電池のメーカー・容量があります。エコ電気サービスではご家庭に最適な蓄電池・メーカー・容量などを詳しくヒアリングの元、無料でご提案させていただいております。
気になるメーカー・機種などございましたらエコ電気サービス株式会社までご連絡下さいませ。
また以下の記事ではメーカー別のおすすめのハイブリッド蓄電池をまとめています。