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電気代の値上がりで多くのご家庭から悲鳴の声が上がる昨今。「光熱費が安くなると聞いてエコキュートにしてみたけど、やっぱりガスの方がよかったんじゃないか」とお悩みの方も少なくないのではないでしょうか。
光熱費への懸念のほかにも、さまざまな理由でガスへの変更を検討している方がいらっしゃるようです。ですが、本当にいまオール電化をやめてガスに戻すべきなのでしょうか?
電気代の値上がりが激しい今だからこそ知っておきたい、「エコキュートからガス給湯へ変えることをおすすめしない理由」についてお話ししていきます。
エコキュートからガス給湯器へ戻すことを検討する方々には、多くの場合以下のような理由・きっかけがあるようです。ここでは5つの理由を例に挙げて見ていきましょう。
やはり多いのは、エコキュートの本体代が高いという点です。
エコキュートの価格は年々下がってきたとはいえ、一般的なエコキュートとガス給湯器の本体価格を比べると、やはりエコキュートの方がかなり高くついてしまいます。加えて、最近では半導体不足や円安の影響により、各メーカーで値上がりの動きがあります。
エコキュートの方が寿命が長いからというわけではなく、どちらもおおよその耐用年数は10年程度とされています。
「初期費用がお財布に痛いから、ガス給湯器にした方がいいかも……」と、ガスに戻そうと考えるきっかけになることが多いようです。
最近増えているのが、電気代が高騰しているからという理由です。
初めにエコキュートを導入したタイミングで、電力会社との契約を「深夜電力が安くなるプラン」に切り替えた方がほとんどではないでしょうか。こうしたプランは昼間の電気料金が割高になるため、昼間の電気使用量が多いご家庭の場合、想定よりも電気代が高くついてしまう可能性があります。
テレワークの普及なども相まって日中の電気使用量の増加を避けることは難しく、真夏や真冬のようなエアコンの使用を避けられない時期は特に電気代が嵩んでしまう恐れもあります。
その結果、ガス給湯器を見直す方が増えているのです。
長くガス給湯器に慣れ親しんでいる人にとって、エコキュートは不便に感じてしまうこともあります。例えば……
ガス給湯器では気にする必要がなかったことがエコキュートに変えてから気になり始め、だんだんストレスになってしまうこともあります。
エコキュートは定期的なメンテナンスが推奨されています。メンテナンスを怠ると、耐用年数が短くなってしまう恐れもあります。セルフでのメンテナンスも可能ですが、出張費と点検費合わせて1万円程度で業者へ依頼することもできます。
このメンテナンスが手間で、よりシンプルなお手入れで済ますことのできるガス給湯器に切り替えようとされる方もいらっしゃいます。
エコキュートは深夜にヒートポンプが稼働してお湯を沸かします。深夜の静まった時間帯に、屋外に置かれたヒートポンプが稼働し、「低周波音」と呼ばれる振動が人体に影響を及ぼすことがあります。
この低周波音による不眠や眩暈、圧迫感といった健康被害によるご近所トラブルの事例もあり、設置場所や防音処置などへの配慮が必要となります。
ヒートポンプの運転音を解消するため、エコキュートからガス給湯に戻そうと考える方もいらっしゃるでしょう。
エコキュートからガス給湯器に戻す・交換することは可能です。過去使用していたガス給湯器の配管などが残っている場合は、比較的手頃な工事費で設置することができます。
逆に、新築当初からエコキュートを使用していた場合など、自宅にガス管が引き込まれていない場合には別途ガス管引き込み工事が必要となります。通常のエコキュート交換費用に加え、10〜20万円程度の追加費用が発生します。
エコキュートからガス給湯器に交換することで、以下のようなメリットが得られます。
エコキュートを使っていて不便だと感じることは、ガス給湯器に交換することで大きく解消されるでしょう。
本体価格で比べてしまうとガス給湯器に軍配が上がりますが、エコキュートの一番の長所はランニングコストの安さです。
ガス給湯器、電気温水器、エコキュートの年間光熱費を電力会社別に比べた、以下の表をご覧ください。
電力会社 | ガス給湯器のガス代/年 | エコキュートの電気代/年 |
北海道電力 | 約 109,200円 | 約 32,400円 |
東北電力 | 約 104,400円 | 約 21,600円 |
北陸電力 | 約 118,800円 | 約 20,400円 |
東京電力 | 約 78,000円 | 約 24,000円 |
中部電力 | 約 87,600円 | 約 24,000円 |
関西電力 | 約 81,600円 | 約 20,400円 |
中国電力 | 約 112,800円 | 約 22,800円 |
四国電力 | 約 99,600円 | 約 28,800円 |
九州電力 | 約 108,000円 | 約 18,000円 |
エコキュートとガス給湯器では、見事に約1/4近くにまで給湯光熱費を抑えられていることが分かります。長い目で見ると、交換費用+毎月の光熱費はエコキュートの方が安くなるのです。
前述したように、エコキュートからガス給湯器への交換には別途工事費用がかかる場合もあります。トータルで考えた場合により安くなる方法を選ぶことがおすすめです。
オール電化の場合、値上がりする電気をこのまま使い続けているとコストがかかって勿体無いのではないか、と考えてガスを検討される方もいらっしゃるのではないでしょうか。
昨今は電気代の値上がりがよく話題になっていますが、同様にガス代もLNG(液化天然ガス)高騰の影響により値上がりしています。そのためエコキュートからガス給湯に交換したとしても、大きな光熱費の節約にはつながらない可能性もあります。
ご家庭のお湯や電気の使用状況によりどちらがより安くなるか・適しているかは異なります。見積もりを取る際に、光熱費のシミュレーションを併せて依頼することもおすすめです。
地震などの災害時に復旧が早いライフラインは電気です。電気に比べ、ガスは復旧に時間がかかるとされています。さらにガス給湯器の場合、ガスと電気の両方がないと使用することができません。
また、エコキュートのタンクには常に数百リットルのお湯・水が貯められています。万一停電が発生した場合でも、非常用コックからタンクの水を取り出すことができるため、非常用水としても非常に有効です。
エコキュートとIHクッキングヒーターを使用している場合、電力会社のオール電化割引を受けているご家庭が多いのではないでしょうか。もしもエコキュートからガス給湯器に交換してしまうと、この割引を受けられなくなってしまいます。
また、現在は新規加入を受け付けていない過去のお得なプランに加入している場合、離脱してしまって本当に損ではないかも検討することが大切です。
エコキュートからガス給湯器に戻したいと考える理由・エコキュートからガス給湯器への交換をおすすめしない4つの理由についてお話ししてきました。
費用面から考えると、給湯器の本体価格・工事費用・ランニングコストをすべて合わせたとき、ガス給湯器よりもエコキュートの方がお得になることがほとんどです。
費用面ではなくお湯切れや水圧に不便さを感じているのであれば、ワンサイズ大きな容量の機種や高圧タイプの機種を選ぶことで改善されるでしょう。
最新のエコキュートであれば、10年以上の機種に比べ性能も大きく向上しています。これらすべてを考慮して、エコキュートとガス給湯器のどちらがご家庭に適しているかを検討することがおすすめです。
2023年は国のエコキュート補助金「給湯省エネ事業」もありますので、高効率の最新エコキュートをお得に導入していただけるチャンスです。ぜひ併せてご確認ください。