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過酷な猛暑や猛烈な寒波が常態化している昨今の日本。今年の夏もまたつらい暑さが予想されています。
そんな夏を目前にして発表された、大手電力7社の電気料金一斉値上げ。2021年から続く電気料金の値上げが一向に止まりません。
今回は、私たち国民を悩ませている電気料金の値上げについて解説します。家庭でできる節電などの電気代値上げ対策についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
今回値上げを発表したのは、北電、東北電、東電、陸電、中電、四電、沖縄電の7社。6月の電気使用量より、新たな価格が反映されます。
当初は4月からの価格引き上げを経産省に申請していましたが、カルテルやデータ不正閲覧など業界内での不祥事が相次いでいたことから、値上げの妥当性などを入念に審査するため、決定が先送りにされていました。
値上げ承認に伴い、はじめに7社が申請した額よりも値上げ幅は緩和されています。(緩和されても十分痛手となる値上げ幅ではありますが……。)
その値上げ率は1.5〜4割程度と電力会社により幅があり、値上げ率が最も高い東北電力では42%にも及びます。
電力会社 | 申請時値上げ率 | 査定後値上げ率 |
北海道電力 | 32% | 21% |
東北電力 | 32% | 24% |
北陸電力 | 48% | 42% |
東京電力 | 28% | 14% |
中部電力 | – | – |
関西電力 | – | – |
中国電力 | 34% | 29% |
四国電力 | 29% | 25% |
九州電力 | – | – |
沖縄電力 | 42% | 38% |
※経産省発表に基づくデータ
お住まいの地域や電気の使用状況により異なりますが、平均して月1000円を超える負担の増加が見込まれています。
冬にも大幅な値上げがなされた電気料金ですが、この数年で一体どれくらい値上がりし続けてきたのでしょうか。
2021年以降、電気料金は概ね上昇し続けています。表中における家庭用「電灯(低圧)」の全国平均電気料金単価の一番安い月と高い月を比較すると、それぞれ2021年2月の19.43円/kWh、そして2023年1月の31.25円/kWhと、なんと約1.6倍にも値上がりしていることが分かります。
電気料金値上げの背景にある要因は様々ですが、大きくまとめると下記の3点が挙げられます。
それでは具体的な理由について見ていきましょう。
世界的な脱炭素化、カーボンニュートラルの実現に向け、温室効果ガスであるCO2の排出量実質ゼロを実現するため、世界各国においてEV(電気自動車)や再生可能エネルギーの普及が進められています。
そこで石油や石炭よりも燃焼時のCO2排出量が少ない液化天然ガスが代替燃料として注目され、需要の高まりからLNGの価格が上昇しました。
長引くロシアによるウクライナ侵攻もまた、電気代の値上がりに影響を及ぼしています。経済制裁として世界各国がロシアからの燃料輸入を制限しているため、日本のみならず世界各地でLNGをはじめとするエネルギー資源が逼迫・高騰している背景があります。
国内の電気供給量は、2010年以降徐々に減少しています。東日本大震災を受け、各地で原子力発電所が停止したこともそうですが、火力発電所もその規模を縮小するようになっています。理由としては、発電設備の老朽化や再生可能エネルギーへの転換が挙げられます。
「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」とは、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(改正FIT法)」によって電力の買い取りに要した費用を、一般家庭や企業など電気の利用者が電気料金の一部として電気の使用量に応じて負担している料金です。
2012年では0.22円/kWhだった再エネ賦課金は、2022年には3.45円/kWhにまで価格が上昇しています。ただし2023年は1.40円/kWhと、制度が始まって以来はじめて下降しています。これには化石燃料の価格高騰が影響しています。
他にも、最近では緩和されてきたものの長引く円安によって燃料の仕入れコストが上がったことや、コロナ禍からの経済回復によって燃料の需要と供給のバランスが崩れたことなど、電気料金の値上げにはさまざまな要因が考えられます。
初歩的なことではありますが、やはり侮れないのがこまめな節電です。エアコンやテレビ、冷蔵庫など、消費電力の多いものを特に意識して節電できるようにしてみることがおすすめです。
1日1日の節電量は微々たるものかもしれません。それでも年間で考えると大きな節約につながります。
長い目で見たときの光熱費削減も考えたい、災害時の停電に備えたいという方には、太陽光発電・蓄電池もおすすめです。発電してお家で使った電気の分だけ電力購入量が減り節約になり、さらに余った電気は売電することもできます。
ただし、太陽光発電設備の導入には決して安くない費用がかかるため、ご自宅し設置できる設備でどれくらいの発電が可能なのか、しっかりとシミュレーションを行うようにしましょう。自治体などで利用できる補助金がないかチェックしておくことも大切です。
10年以上使い続けている家電がある場合は、買い替えの検討もおすすめです。例えば10年前のエアコンと最新のエアコンの年間消費電力量を比較すると、約17%の省エネ・節電につながるとされています。
購入のための初期費用はかかりますが、燃費の悪い家電を壊れるまで使い続けるよりも、省エネ性能の高い最新機種や少し安い型落ち機種に買い替えた方が、長い目で見た場合には電気代値上げの対策になる上、より快適に過ごすことができるでしょう。
6月から始まる大手電力7社の電気料金一斉値上げについて解説してきました。
今年の夏は例年より暑くなるとの予測もあり、それに伴いエアコンの使用頻度も高くなると考えられます。国からの補助金により9月までの間は電気代の上昇が緩和されますが、さらに冬にかけての価格はどのようになるのか、まだまだ安心できない日々が続きそうです。
なお、中部電力・関西電力・九州電力については今回の値上げを見送っています。関電及び九電においては原子力発電を稼働させているため、電気の供給が安定していることが電気料金の据え置きにつながっています。
止まらない電気代の値上げや真夏・真冬の停電に怯えながらの生活はつらいですよね。そんなお悩みを解決してくれるのが、太陽光発電や蓄電池、オール電化です。
太陽光発電や蓄電池、エコキュートに関するご相談は、エコ電気サービスまでお気軽にお問い合わせください。