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エコキュートのお湯をつくる仕組みをわかりやすく図解で説明!室外機やタンクの役割も解説

「省エネで環境にやさしい」「電気代がお得になる」と話題のエコキュート。ネットやCMでよく目にしますが、どうして環境にやさしいのか、何故電気代がお得になるのか、その詳しい仕組みまで知っているという方は少数派なのではないでしょうか。

こちらの記事では、そんなエコキュートの仕組みを徹底解剖していきます!お湯を温める仕組みはもちろん、大きな機器がそれぞれどんな役割をもっているのか、どうしてエコなのか、ひとつずつ紐解いていきましょう。

エコキュートについて

エコキュートは、熱を発生させて直接お湯をあたためるのではなく、大気中の熱を移動させることで効率よくお湯をあたためる給湯器です。太陽熱であたためられている大気中の熱を集め、少ない電力でたくさんのお湯をあたためることができるため、環境にやさしく省エネな給湯器として広まっています。

資源エネルギー庁によると、生活のなかで最もエネルギーを消費するのは給湯で、その割合は3割という調査結果が出ています。エコキュートを使用すると、この3割から出るCO2排出量が、従来のガス給湯器に比べ半分以下にまで削減できます(※1)。

※1 出典:環境省 温室効果ガス排出抑制等指針より

名前の由来

エコキュートは正式名称を「自然冷媒ヒートポンプ給湯器」と言います。どの電力会社やメーカーも「エコキュート」と呼んでいますが、実はこの名称は関西電力の登録商標なのです。

その名の通り、「環境にやさしく経済的な給湯器」=「エコロジーでエコノミーな給湯器」を略したものがエコキュートです。ちなみに、英語表記では”EcoCute”とされています。給湯をもじってキュートという愛称がついたのかと思うと、なんだか愛着が湧いてしまいますね。

エコキュート各部の名称

エコキュートについてネットで調べると、エアコンの室外機のようなものと、その隣に背の高い大きなボックス状の機器の画像が出てきます。この2つがセットになったものがエコキュートです。それでは各部の名称を見ていきましょう。

ヒートポンプユニット(室外機)

貯湯ユニット(タンク)

何やら見慣れない名称も出てきましたが、どれも給湯において欠かせない大切な部品です。ここからは、実際にお湯をあたためる仕組みと併せて、各部位の役割を解説していきます。

エコキュートがお湯を温める仕組み

ヒートポンプの役割

「ヒートポンプ」というと聞き慣れないもののように感じますが、こちらもその名の通り熱(=ヒート)を汲み上げる(=ポンプ)はらたきをする機械です。エコキュートだけでなく、エアコンや冷蔵庫など、私たちの身近な家電にもヒートポンプの仕組みが取り入れられています。

理科の実験のような話になりますが、気体には圧縮すると温度が上がり、逆に開放すると温度が下がる性質があります。この空気と温度の関係を利用しているのがヒートポンプです。

それでは大気中の熱をつかってお湯をあたためていく流れを追っていきましょう。

ファン

①はじめに、ファンが回転することで大気中の熱を汲み上げます。

空気熱交換器(蒸発器)

②次に、汲み上げた熱を冷媒に伝えます。

圧縮機(コンプレッサー)

③熱をもった冷媒をコンプレッサーで圧縮し、さらに高温・高圧にします。

水熱交換器

④冷媒を伝って水に熱を移し、お湯をつくります。

膨張弁

⑤熱を失った冷媒が、再び熱を取り込めるよう調整します。

これら一連の流れを循環させることで、ヒートポンプはお湯をあたためます。あたためたお湯がどのように保温されるのかは、次の貯湯ユニットの項目で解説します。

冷媒について

解説の中に「冷媒」という言葉が繰り返し出てきました。冷媒とは、機器の中で熱を温度の低いところから高いところへ移動させる流体の総称です。代表的なものに「フロン」が挙げられますが、温室効果が高いことから規制が進み、現在も新たな冷媒の開発が進められています。

ではエコキュートに使われている冷媒の正体は一体何なのかというと、こちらも温暖化問題でおなじみの「二酸化炭素」です。二酸化炭素は冷媒としての効率が非常に優れいている上、オゾン層を破壊しない・地球温暖化への直接影響がほぼない次世代冷媒とされています。

ちなみに冷媒に二酸化炭素を使わないヒートポンプ式給湯器も存在しますが、これらはエコキュートとは呼ばれず「ヒートポンプ式給湯器」として区別されています。

なお、エコキュートの冷媒に使われている二酸化炭素は、工場の排ガスから発生したものをリサイクルしています。使用中だけでなく、製造上も環境に配慮したつくりになっています。

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エコキュートがお湯を保温する仕組み

貯湯ユニットの役割

ヒートポンプでつくられたお湯は、貯湯ユニットへ貯められます。お家の給湯は、このタンクに貯められたお湯を使っています。

それだけでなく、タンクには水道から取り入れた冷たい水をヒートポンプユニットへ送り込む経路としてのはたらきもあります。

貯湯ユニット

ヒートポンプでつくられたお湯をタンクに貯めます。

一見大胆な保温システム

このタンク内では、水道から取り入れた水と、ヒートポンプで温められたお湯が同じ空間に貯め込まれています。水は温度が高いと密度が低く、軽くなる性質があるため、すぐにお湯と水が混ざることはありません。

ではこのタンク内の大量のお湯は電気を使って保温されているのでしょうか?いいえ、電気は使われていません。タンクに使われているステンレスや断熱材が、電気要らずでお湯を長時間保温してくれているのです。

パナソニックが業界初の「ダブル真空断熱材」を採用したり、三菱が真空断熱材とウレタンを使った「サーモジャケットタンク」を導入したり、より一層高性能なタンクの開発が進められています。

災害時にも活躍する貯湯ユニット

エコキュートの仕組み上、タンクの中は常にお湯または水が貯められた状態になっています。このお湯は、いざというときの生活用水としても使うことができます。

例えば370Lのタンクなら、2Lのペットボトル約185本分相当の、10Lのポリバケツなら約30杯相当の水が入っています。

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エコキュートで光熱費が安くなる理由

ここまで説明してきた通り、エコキュートは少ない電気で効率よくお湯をあたためることができます。さらにこれを深夜の電気代が安い時間帯に行うことで、エコキュートは真価を発揮します。

エコキュートを導入すると、深夜の電気料金が安いプランに加入できるようになります。(例:関西電力の「はぴeタイムR」)

電気料金が安い深夜に」「少ない電力で」翌日分のお湯をつくり、「保温性の高いタンクに貯める」。これがエコキュートにすると電気代がお得になると言われる理由です。

まとめ エコキュートの仕組み

エコキュートがお湯をつくる仕組みや、ヒートポンプユニットや貯湯ユニットの役割について解説してきました。エコキュートが環境もお財布にもやさしいとされる理由を知ってもらえたかと思います。

それではもう一度エコキュートがお湯をあたためる流れをおさらいしておきましょう。

  1. ファンが回転することで大気中の熱を汲み上げる
  2. 汲み上げた熱を冷媒に伝える
  3. 熱をもった冷媒を圧縮し、さらに高温に
  4. 冷媒を伝って水に熱を移し、お湯をつくる
  5. 熱を失った冷媒が、再び熱を取り込む

エコ電気サービスでは、主要メーカー各社のエコキュートをお取り扱いしております。導入に伴う電気代のシミュレーションも無料で行っていますので、これからの導入を考えている方・お家のエコキュートの交換を検討中の方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

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