私たちは東証・名証上場の 株式会社東名 のグループ会社です
環境への配慮やガソリン代の高騰などの要因により、電気自動車の普及が急速に進んでいます。
電気自動車の普及に比例してV2H(Vehicle to home)の導入が進んでいます。
それに伴い、近年ではV2Xと呼ばれる新しいシステムも誕生し、これによって私たちの生活が大きく変わるとされています。
V2Hは車と住宅との接続を行い、自宅と電気自動車の運用を同時に行う事が出来る仕組みに対して、V2Xとは(Vehicle to X)の略語で、電気自動車と様々な機器を接続して生活の利便性を高める仕組みの事です。
V2Hと比べると接続出来る機器が増える為、複数を意味するXがついているのです。
V2Xとは何か、V2Xとはどのような仕組みなのかを詳しく解説していきますのでぜひ参考にしてみて下さい。
通信技術などを用いて車両とさまざまなものをつなぎ、運転に関する利便性・安全性の向上を行う次世代技術のことをVehicle to X(V2X)といいます。
車両を常時インターネットに接続させることで、これまでの車両とは大きく異なるメリットが得られるのが特徴です。
また、この技術がさらに進化することで、将来的に自動運転の実現につながるとされています。
世界各国ではこの技術の実用化に向けた動きが活発的に行われており、日本においても検討が推進されている技術なのです。
一口にV2Xと言っても、その接続先は多岐に渡り、接続先によってその名称が変わります。
V2Xについて理解を深めるためには、どのような接続先があり、それぞれにどのようなメリットがあるのかを知っておくことが大切です。
ここでは、V2Xの主要接続先をご紹介いたします。
車両同士が通信技術によって接続し合う車車間通信のことを、Vehicle-to-Vehicle(V2V)といいます。
この技術を活用することにより、車両同士の車間距離の正確な測定・検知した障害物の共有が可能になります。
見通しが悪い場所の運転であっても、車両が接近していれば周囲の車両からの情報が通知されるため、事故を未然に防げるのです。
従来の車両であれば、運転者自身が周囲に注意を行い慎重に運転を行うことが求められていましたが、それだけでは見落としや不注意が少なからず生じていました。
その結果、死角が生じるような見通しの悪い場所において、追突・衝突事故が発生していたのです。
その事故のリスクが軽減されるだけで、運転の安全性や安心感が大きく変わるでしょう。
また、交通状況の相互通知を行うことで、先行者が急ブレーキをかけた場合はその情報を伝達することも可能になります。 そのため、急ブレーキが原因で生じる渋滞を軽減することにもつながるのです。
これに加えて、事故・故障車・その他要因によって渋滞に巻き込まれた場合にも、その情報がすぐに車両に伝わることで、迂回ルートの選択や適切な速度調整を行えるようになります。
結果として、交通の流れが改善されるようになるため、スムーズに運転できるようになるでしょう。
Vehicle to Infrastructure (VI)とは、車両とインフラ機器との間で通信を行う技術です。
インフラ機器について具体的に挙げると、
などさまざまな種類があります。
これらの情報が車両にリアルタイムで入ることで、効率的な運転が行えるようになるとされています。
例えば、
このように、V2Iによって交通状況や安全性の向上、緊急車両の効率的な動きが実現するのです。
年間30万件にも及ぶ交通事故は増える一方で、死亡事故も年々比例して増えていました。
車と交通インフラがつながる事で、交通事故・死亡事故などを大きく減らす事が出来るはずです。
V2Iの普及にはまだ課題・改善点がありますが、これからの将来で導入が増える事は間違いないでしょう。
Vehicle to Pedestrian(V2P)は、車両と歩行者とで通信を行う技術のことです。
この技術は、歩行者が所持するスマートフォンやタブレットと連携することにより、歩行者の正確な位置を車両に通知させるというものです。
歩行者の位置を正確に把握できていれば、出会い頭の衝突事故や死角の多い左折時の巻き込み事故の発生リスクを大幅に軽減できるため、安全運転が可能になります。
車両と歩行者との事故の原因は、そのほとんどが見落としや不注意によるものです。
歩行者の位置を事前に把握していれば、より歩行者保護を意識した運転を行えるようになるでしょう。
V2Pの活用により、対人事故の発生を防ぎ、運転手も歩行者も安心できる生活の実現が期待されています。
Vehicle to Network(V2N)は、車両にインターネット接続が可能になる技術です。
これにより、車両の制御ソフトや地図などの必要なデータ・情報をリアルタイムで得られるため、非常に便利になります。
一昔前の車に搭載されていたカーナビは、新しい高速道路dや道が反映されていないことが多く、場合によっては遠回りをさせられることが多々ありました。
さらに、カーナビを使用せずにスマートウォッチ・スマートフォンの地図アプリを頼りにした結果、注意力が散漫となり事故につながってしまうという事例も少なからずあったのです。
しかし、V2Nによって地図がリアルタイムに更新されれば、このような事態は起こり得ません。
さらに、リアルタイムの交通情報を知ることで、ルート変更などの対策を講じられるようにもなります。
その結果、渋滞に巻き込まれる車両が少なくなり、渋滞の被害を最小限に抑えられるようになるのです。
車両とビルをつなぐVehicle to Building(V2B)も、近年注目を集めているV2Xの一種です。
この技術における車両は電気自動車となります。
本来であれば、電気自動車は充電ステーションから電気を供給してもらい、その電力で走行が可能になる車です。
しかし、V2Bの場合は、電気自動車のバッテリーに蓄積された電気をビルに送るということができるのです。
要するに、電気自動車を非常用の蓄電池として活用するという技術なのです。
この技術により、災害や停電などの非常時において電気の供給がストップした場合、電気自動車からの電力を活用することで照明・暖房・冷却システム・医療機器などを重要なシステムを稼働させることが可能になります。
結果として、緊急時の安全確保や人命救助になることが見込めるでしょう。
車両からビルに送電が可能になるV2Bとは異なり、Vehicle to Home(V2H)は車両と家庭をつなぐ技術です。
近年、世界的に電気自動車の普及が急速に進んでいます。
電気自動車を使用する場合、EV充電設備から充電を行いますが、電気自動車から家庭に電気を送ることはできませんでした。
しかし、V2Hを導入することにより車両と家庭との間で電力を双方向に流せるため、電気自動車に充電されている電力を家庭でも使えるようになるのです。
そのため、災害や停電などの非常事態が発生した場合、電気自動車そのものが非常用電源としての役割を担うことができ、電気の使用が可能になるのです。
非常事態の際は、スマートフォンの充電や生活に必要な電力の確保が何よりも重要になりますが、V2Hがあれば万一の備えになるため安心できるでしょう。
さらに、電気自動車のバッテリーは一般的な住宅用蓄電池よりも蓄電容量が多い点も魅力的です。
車両とインフラ・歩行者・他の車両などのさまざまなモノをつなぐV2Xは、インフラに関連するシステムです。
そのため、個人向けというよりも企業や自治体向けのサービスの色合いが強いです。
一方で、V2Hは車両と家庭をつなぐシステムであるため、個人向けのシステムという特徴があります。
名前が似ているもののその中身や対象が若干異なっているため、両者の違いを知っておくと役立つでしょう。
住宅用V2Hを発売しているメーカーは数多くありますが、新規参入する国内メーカーも年々増えてきています。
そのため、V2Hを導入するのであれば、どのようなメーカーがあるのかを知っておくことが大切です。
V2Hメーカーとして、
などが知られています。
V2H業界の先駆けはニチコン株式会社でしたが、多数の有名企業がV2H製品を発売しているため、それぞれを比較しながら検討を行うようにしましょう。
V2Hについての様々な記事でまとめておりますので、V2Hについてもっと詳しく知りたい方は以下のリンクからご確認下さいませ。
先ほどはV2Hの主なメーカーをご紹介しましたが、その中でも特にオムロンのマルチV2Xシステムがおすすめです。
オムロンのマルチV2Xシステムは、車両と家庭の双方向に電気を供給できるV2Hシステムです。
機器はスタイリッシュなデザインとなっており、低騒音であることや設置方法が自由であることから、どこでも設置しやすく使いやすいという魅力があります。
オムロンのマルチV2Xシステムは、分電盤に複雑な操作が不要な、自動切り替え機能が備わっています。
これにより、停電復旧時には自動で通常運転に戻るため、切り替え操作が不要である点が大変魅力的です。
さらに、このシステムを使用すれば、200Vの家電まで使用できるという特徴もあります。
そのため、停電時でも冷蔵庫や照明などの多くの家電を使用でき、停電時でも普段通りの生活を行えるのです。
このように、オムロンのマルチV2Xシステムは、車両と家庭をつなげることで豊かで安心な暮らしを実現させられる画期的なシステムなのです。
10年間の長期保証や、故障や不具合の際には迅速な対応を行える全国サポートが用意されているため、V2Hの導入を検討されている方にはオムロンのマルチV2Xシステムをおすすめします。
オムロンのマルチV2Xの詳細は以下からご確認いただけます。
今後V2Xの普及が進むことにより、自動車運転に関するさまざまな問題が解決・改善されることが見込まれます。
それが具体的にどのようなものなのかを知ることで、V2Xへの理解がより深められるでしょう。
ここでは、V2Xの普及で実現することについてご紹介いたします。
V2Xの普及により、運転支援技術の向上と交通事故の削減が実現します。
従来の車両を運転する場合、見通しが悪いところであれば運転手自身の目視によって安全確保をしなければいけませんでした。
しかし、不注意や見落としが生じてしまい、それが原因で歩行者や別の車両との衝突事故が起こってしまっていたのです。
V2Xの導入により、把握しにくい位置にいる歩行者や接近する別の車両を察知できるようになります。
これにより、事前に回避行動やブレーキなどの対処を行え、事故の発生を未然に防げるようになるのです。
さらに、運転の安全性が向上することで運転手の精神的な負担が軽減されるという効果も見込めるでしょう。
渋滞の緩和が期待できるのも、V2Xの魅力の1つです。
車両とつながっているインフラ機器から道路状況の情報を得ることで、どの箇所でどれほどの渋滞が発生しているのかをいち早く知れるようになります。
そのため、渋滞に巻き込まれる前に別ルートに切り替えることで、迂回して渋滞を回避できるのです。
こうして交通効率化を実現することは、渋滞によって発生する長蛇の列を未然に防ぐことにつながります。
また、渋滞が発生して長距離に及ぶ車列ができてしまった場合、車両が進まないことによる居眠りや不注意で、連鎖的に事故が発生することがこれまでに多々ありました。
渋滞の中で事故が頻発すれば渋滞の解消に遅れが生じるため、より大きな渋滞が発生する原因となります。
しかし、多くの車両が渋滞の回避に動いていれば、このような事故の発生を未然に防げるという効果も見込めるでしょう。
これに加えて、信号機との連動によるスムーズな交通の実現も可能になります。
信号が赤から青に変わる場合、運転手は直前の車両の動きを見てから発進するのが当然のことでした。
しかし、その際に発生する僅かなタイムラグが積み重なることで、少なからず交通の詰まりの原因となっていました。
V2X技術によりシステムで車両を効率的に動かすことができれば、詰まりの少ないスムーズな車両の走行が可能になるでしょう。
結果として、渋滞の発生を抑制することにつながるのです。
ガソリン車の場合、無駄なブレーキやアクセルによって余分に排気ガスが排出され、それらが積み重なって環境に影響を与えてきました。
そこで、V2Xを導入することで、他の車両の動きから最適な速度を算出し、無駄なブレーキやアクセルを減らせるようになります。
また、先ほどもご紹介させていただいたように、V2Xの普及で他の車両やインフラ機器との連動による渋滞の緩和が見込めます。
ガソリン車が渋滞することによっても排気ガスが余分に発生するため、環境への大きな負荷となっていました。
しかし、渋滞の緩和や抑制ができればその分排気ガスの影響を抑えられるため、環境保全の効果が期待できるのです。
V2Xの導入により、自動車運転に関するさまざまな問題・改善されることで私たちの生活に大きく変わることとなります。
しかし、V2Xの実現にはさまざまな課題があるため、今後改善を行っていかなければいけません。
ここでは、V2Xの実現における課題についてご紹介いたします。
V2Xは車両同士で通信を行うことで、交通事故発生の防止や渋滞の緩和などができるシステムですが、対応する車が普及していなければ機能しないという問題があります。
なぜなら、V2Xが導入された車両同士であれば通信ができるものの、導入されていない車両の情報が得られないからです。
そのため、対応車両を普及させることは優先されるべき課題でしょう。
しかし、V2X機能を搭載する車種を購入するには追加料金が発生することがあります。
このような事情があるため、コスト面の問題も解決していかなければいけません。
さらに、V2Xは都心部から普及されていくことが予想されますが、地方への普及には相応の時間が必要となるといった問題も抱えています。
V2Xの機能を活用するためにも早急な普及が欠かせませんが、普及を行うにあたってさまざまな課題を抱えているのです。
V2Xの主流とされる通信規格は、大きく分けてDSRCとC-V2Xの2種類があります。 DSRCとは、高度道路交通システム(ITS)を利用した通信規格です。
これは、道路脇に通信機を設置し、それと車両が双方向無線通信を行うことで情報を得られるという仕組みです。
一方で、4G回線・5G回線を利用することで車両と他の機器をつなぐ通信規格をC-V2Xといいます。
それぞれの通信規格に相互性がないため、DSRC規格に対応している車両はC-V2X規格を利用できず、逆にC-V2X規格に対応している車両はDSRC規格に対応できません。
この状態を放置していると、メインの規格が決まるまでV2Xに対応している車両の購入は保留にしようと考える方が増え、V2X対応の車両の普及が遅れてしまう可能性があります。
V2Xの実現を行うためにも、通信規格の統一は欠かせないといえるでしょう。
車両の普及だけではなく、V2Xに対応できるインフラを充実させなければ諸々の機能の実現は困難になります。
将来的にV2Xに対応する車両が増えた場合、それぞれの車両と通信を行うために容量の多い通信技術が必要不可欠となるため、まずはその対応が必須です。
これに加えて、道路交通インフラの整備が不十分なエリアにおいても、V2Xに対応できるような環境整備を行う必要があります。
インフラ整備が不十分であると、首都圏でしかV2Xが使用できないといったことになりかねません。
インフラの新設には相応の時間や手間などがかかるため、なるべく早期に計画を進めていく必要があります。
しかし、新設や維持には相応の費用が必要となるため、財政負担が増加することが見込まれるのです。
このように、V2Xの実現にはインフラ整備にかかるコストを賄う財源の確保と、それに伴うインフラの新設・維持を行わなければいけないといった課題があります。
V2Xの普及が進んだ場合、通信障害が起こると大きな問題になります。
V2Xは非常に便利なシステムであるため、普及が進めば私たちはこのシステムに依存して生活を送ることとなるでしょう。
しかし、何かしらの要因で通信障害が発生した場合、交通システムに大きな混乱が生じることとなります。
このような事態に発展した場合、車両同士の事故や大規模な渋滞の発生などといった事態になりかねません。
また、通信障害が発生し、復旧までに時間がかかり過ぎた場合、システムそのものに対する信頼の低下にもなり得るのです。
このような事態にならないためにも、通信障害の対策は大きな課題となるでしょう。
これまでの車両とは異なり、V2Xが導入された車両は常にネットワークに接続している状態となるため、ハッキングのリスクが非常に高まります。
このような状態において、悪意のあるハッキングをされた場合、車両の操作権が奪われるということも起こり得るのです。
悪意あるハッキングによって車両の制御が困難になると、衝突事故などの命に関わる問題に発展する可能性があります。
他には、情報の誤認知を引き起こされた場合、他の車両を感知できない・誤った道路情報を取得するなどのトラブルが生じる可能性も十分考えられるのです。
これらの事故・トラブルを未然に防ぎ、私たちが安心してV2Xを導入するためにも、セキュリティ強化は欠かせません。
今回は、V2Xによって実現可能になることや抱えている課題、V2Hとの違いについてご紹介いたしました。
V2Xが導入されれば車両の走行時における安全性の向上やスムーズな交通環境が実現します。
また、V2Hによって、万一の災害や停電の際の安心安全が得られるなど、多くのメリットがあるシステムです。
これらのシステムの普及により、私たちの未来の交通が大きく変わると言っても過言ではありません。
これから普及に向けた動きが活発化していくことが予想されますので、まずはご自身の車両にシステムを導入することをおすすめします。(V2Xの普及はもうすぐそこまで来ています)
V2Xの普及にはまだまだ時間がかかりそうですが、今から5年〜10年後には今までよりもシステムの開発とインフラの整備が進み、これまで問題であった交通事故、渋滞、災害時などでも人々が快適に過ごせる環境になっているでしょう。