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エコキュートの貯湯タンクは空っぽの状態でも60〜100kg近い重量があり、そこに水が加わると、容量の大きな機種では600kgを超えるものもあります。
万一タンクが転倒したとき、そこに子供やペットがいたら……と思うとぞっとしますよね。大人でも無事では済まないでしょう。
もちろんそのようなことが起こらないよう、エコキュートは優れた耐震性を備えています。
その耐震性をしっかりと発揮させるには、地震や暴風によってタンクが転倒してしまわないよう、強固で安定した基礎の上に設置する必要があります。
こちらの記事では、エコキュート工事において大切な「基礎」についてご紹介します。
エコキュートに用いるコンクリート基礎は、大きく2つに分けることができます。
現場で直接地面に打つタイプのコンクリート基礎です。
コンクリートを固める養生期間が必要なため、本工事の1週間前〜前日までに事前の基礎打ち工事を行います。
アンカーを直接打ち込んでエコキュートを固定するため、高い強度を誇ります。
エコベースは、基礎ブロックメーカーが製造・販売する既製品の基礎です。エコキュートのほか、電気温水器や蓄電池の基礎としても使用されています。
形状にいくつかの種類があり、それぞれ施工性の違いはありますが、いずれも高い強度と安全性を誇り、さらに作業時間を短縮できる優れものです。
「簡易基礎」とも呼ばれるエコベースは、誰でもスピーディに設置工事を進めることができる優れものです。
蓄電池、エコキュートの貯湯タンク、電気温水器のほぼ全てのメーカーの基礎として使用することができます。
凍結防止剤が含まれており、寒冷地でも使用することができます。
全ネジタイプがさらに進化し、アンカーピッチ幅の調整作業が大幅短縮したことで、作業効率がアップしました。
東洋ベース株式会社と中部電力との共同開発による、「短時間で設置できる簡易さ」と「抜群の耐震性」を実現したエコベースです。
■東洋ベース株式会社より http://www.toyo-base.co.jp/
設置するエコキュートの大きさに合わせて作るため、余分なコンクリートがはみ出ることなく外観がきれいに仕上がります。
外から見えない内側部分には、打ち込まれたアンカーのほか、配管を通すための穴がくり抜かれていたりと、繊細に作られたいわば特注品です。
こだわりのあるハウスメーカーの新築物件に置かれたエコキュートには、この打ち基礎が設置されているものが多いでしょう。
玄関横など、日頃からご自身やご近所さんの目に入る場所に設置する場合には打ち基礎がおすすめです。
基礎を打つ最低限のスペースと地盤の固さを確保できる場所であれば、好きな高さ・好きな形に打ち基礎を作ることができます。
既製品であるエコベースでは実現できない柔軟さが打ち基礎の特徴です。
エコキュートを設置できるような強度の打ち基礎作りは、ただ枠を作ってセメントを流し込んではい終わり、という単純なものではありません。
打ち基礎工事は、土間を作る下の地面を掘って砕石を敷き、地盤を固めるところから始まります。セメントを流し込みながら均しつつ、最後には左官作業も行います。
エコキュート本体の設置工事とは別に工程数と人工がかかることから、エコベースに比べどうしても費用がかかってしまいます。
今すぐ無料見積もり descriptionエコキュートの見積もりを依頼した際に含まれる基礎工事は、ほとんどの場合エコベースを指しているでしょう。
エコベースは1万円程度購入できるものもあり、打ち基礎を依頼した場合の1/10ほどの費用で済むこともあります。
コンクリートの土間打ちには、スキルを持った左官のできる職人が必要です。
エコベースは既製品で既に表面も綺麗に仕上げられているため、基礎打ち専門の職人でなくてもスピーディに施工が可能です。
エコベースは本体自体が安いだけでなく、工事費用も安く済みます。
打ち基礎をつくる場合、コンクリートが固まるまでの養生期間が必要なのでどうしても工期が2日に渡ってしまいます。
その点エコベースはその日のうちにエコキュートの設置まで完了できるため、人件費もかからないという仕組みです。
エコベースは既製品の基礎です。やはり外観は「出来合いのものを使っている」ことが分かる見た目になってしまいます。
工場で表面まできれいに形成されたコンクリートではありますが、最終的に現場で組み立てて作るものなので、どうしてもつぎはぎ部分が気になるという方もいらっしゃるでしょう。
エコベースを選びたいと考えていても、設置予定場所の地盤が緩い場合にはエコベースを使用することができません。
その際には基礎打ちが必要になり、費用がかかってしまうため注意が必要です。
家の周囲の犬走りや土間コンクリートに十分な幅と厚みがある場合は、そのまま基礎としてエコキュートを設置することができます。
また、エコキュートからエコキュートに交換する場合には、基本的に既存の基礎をそのまま使うことができます。より大きな容量のタンクを設置する場合などには、基礎の面積を広げるための「増し基礎」工事を行います。
ただし、元の基礎にひび割れが発生していたり、状態が悪くなっていることもあります。その際は既存の基礎を取り除き、新たにコンクリート基礎を打ち直したり、新たにエコベースを使用することもあります。
「増し基礎ならプラス◯万」「エコベースなら工事価格は据え置き」といったように、基礎打ちの有無は工事価格にも大きく関わります。
はじめてエコキュートを設置する場合や、容量の大きい機種に交換する場合などは、事前に追加料金の有無を確認しておきましょう。
今すぐ無料見積もり description平成25年4月1日、貯湯タンクの転倒防止措置が義務化され、設置基準が次のように明確化されました。
エコキュート交換工事にお伺いすると、義務化される前に設置されたのか、稀にこれは危険だと感じる基礎をお見かけすることがあります。
部材費を浮かせるためか、知識不足なのか……以下のような設置状態は、特に事故の危うさを感じさせられます。
・基礎からはみ出たタンク脚にブロックを噛ませて設置している
・タンクが傾いている
・アンカーボルトで固定されていない
・アンカーボルトが基準より細い
災害対策の一環としてエコキュートを選ぶ方も少なくないでしょう。万一の災害時にタンクが転倒し故障してしまったら、元も子もありません。
エコキュート工事を依頼する際には、必ず基準に沿った施工を行なっている工事店へ依頼するようにしてください。施工事例をサイト上で確認することのできるネット販売店であれば、判断がしやすいでしょう。
エコキュートからエコキュートへの交換工事を依頼する際にも、現在使っている基礎に問題がないか、状態をよく確認してもらいましょう。
■参考:地震に備えてしっかり固定を! – 国民生活センター
https://www.kokusen.go.jp/kiken/pdf/345dl_kiken.pdf
現状ではわずかにサイズが合わず蓄電池が設置ができない外構部分に、基礎を打設しました。
機器の幅に合わせて木枠を組み、セメントを流し込んでいます。こちらの基礎工事は、本工事の1週間に行われました。
こちらの案件では「自宅近くに川があり、防水のため基礎上げをしてほしい」とのご要望をもとに、基礎を高めに打設させていただきました。
こちらの基礎工事は、本工事の6日前に行われました。
エコキュートの基礎には打ち基礎とエコベースの2タイプがあり、それぞれ費用面や見栄えの点でメリット・デメリットがあります。
打ち基礎 | エコベース | |
メリット | 見た目がきれい 設置場所に合わせて作れる |
とにかく安い 誰でも施工できる 工事費用も安くなる |
デメリット | 工事費用が高い | 見た目が打ち基礎に劣る 地盤が緩いと使用できない |
手をかけて作る打ち基礎の方が、既製品のエコベースよりもしっかりしてるように感じるかもしれませんが、正しく施工すればどちらの基礎もしっかりとした強度を誇ります。
逆に正しい施工でなければ、打ち基礎であっても経年による劣化が早かったりと、耐久性の面で不安が残ります。
エコキュートの転倒事故を防ぐには、正しい基礎工事が何より肝心です。エコキュート工事は、基礎工事を含めてきっちりと施工してくれる、信頼できる工事店に依頼してください。